ウサギという字が書けない。
日頃ウサギウサギとうるさいくせにウサギを漢字で書けません。
免と乏が合わさったような?あれ、どうやって書くんだっけ。
『字統』という辞書で調べました。
兎 兔 菟 莵 「ウサギの踞して其の尾を後にする形に象る」と。
象形文字で、うずくまっているウサギに尾もちゃんと付けたということのようです。辞書には甲骨文字なども載っていました。
左側は辞書にのっていた甲骨文字をまねてみました。
兔がうずくまっているというよりなんか捕られて縦にされている様子のようで不安ですが、見返りウサギふうでもあります。右はご参考までに下手な見返りウサギ。
ウサギの漢字4種類のうち、草かんむりのついている方は地名など以外ではあまり見かけないので除外しますが、草かんむりのつかない二つでどんなだったっけと迷います。どうやらどちらもウサギでいいようですが、それでもやはりうまく書けないのです。一番上はどんな形か、真ん中の線がつきぬけているのかそうでないのか、下の部分も免のように間があくのか兔のようにくっつくのか。点の有無は点が兔の尻尾であるということを覚えているのでわかるのですが打つ位置は少々迷います。
そして兔によく似ている免(めん)ですが、この字はそれほど迷わず書けます。バランスもまずまずとりやすい。免は冑(かぶと)を脱ぐさまを表す文字だそうで、ウサギとは全く関係ないみたいです。冑もまず書くことはない字だけれど書きにくそうです。胃のようで違う。
そして卯の字。この字の訓読みはなんと「う」の他に「さく、ころす」と書いてありました。生け贄を半分にする、犠牲をさく意味と書いてあります。干支の卯年の卯は音だけあって文字のない言葉に、同じ音の別の意味の字を借りてあてはめたものだそう。全然知らなかったです。
兎の字は「う」とは読まず「と」と読むから、卯年に兎の文字を当てていたら「とどし」になっていたのでしょうか。
卯の字にはふわふわ卵のような柔らかいイメージを持っていましたがハードな字だったのですね、驚いた。そしてこの卯の字もバランス良く書くのが難しい。習字をすれば字の構成や書き順をちゃんと身につけられるのでしょうか。
今はこの文章を書いたので兎も兔も書けるし甲骨文字すら書けます。
紀元前の昔の人に「うちにはかわいいうさちゃんがいる」と伝わる場面を想像してしまいます。