生きている : セロリと豚肉のキムチ炒め
忘れん坊将軍の母。
この記事で最近の変化について書きましたが、相変わらず、いや、少しずつながらも確実にその変化は進んでいます。
ケアマネジャーさんと相談をした結果、妹と一緒にグループホームの見学をすることになりました。
グループホームというのは、基本的にそのホームと同じ市町村に住民票がある人しか入所できません。
私か住む地域にあるホームは2軒。そのうちの一つに見学予約の電話を入れてみました。
対応してくれたSさんという男性に大まかな状況を話し、私の名前を伝えると、思いもかけない質問が返ってきました。
「もしかして、ミカスさんの妹さんはMさんというお名前ですか?」
そうだと答えると
「僕、妹さんと同級生です。中学では同じクラスになったこともあります。ミカスさんの苗字はこの地域では珍しいから、もしかしたら?と思ったんです」と。
小さな町なのでそんな偶然もあるのでしょうけれど、Sさんの穏やかな口調と、妹と知り合いであるということに、母を施設に入所させることになるかもしれないという不安が少し和らいだような気がしました。
見学の日時を伝えがてら妹にSさんの話をすると
「うんうん、中学の時同じクラスだった。そうか、ホームで働いているのかぁ」
そして、中学時代の出来事を話してくれました。
「S君はね、成績が良くなかったの。というか、お勉強はかなり苦手な方だった。でも、穏やかで優しい人だったんだよ。でも、あの時の担任はね『Sはどうしてそんなに頭が悪いんだ。そんな奴は長生きできないぞ。そうだな、20歳まで生きられるかどうかも怪しいものだ』って言ったんだよ!」
何十年も経った今でも怒りか収まらないという口調で妹はまくしたてました。
「私、本当に腹が立ってさぁ、中学生ながらも、こいつ(先生)のことは一生許さない!って思ったんだよね」
成績が良くないという事と命の長さがどう結びつくと言うのか。
子供を守り、導くことが仕事のはずの教師が、そんな無礼で下品な言葉を子供に投げつけたということに私は愕然としました。
「でもさ…」
妹がまた口を開きました。
「S君は50になった今もしっかり生きているんだよね。そして、穏やかで優しいからこそできる立派な仕事をしてる」
「そうだね。S君のような人たちがいてくれるから、私たちは救われる」
「うん。あのバカ教師め。こっちの勝ちだ!ざまあみろ!」
いや、こっちって、勝ったのはあんたじゃないわ…。とはいえ、妹の気持ちはよくわかりました。
成績が良くたってそうじゃなくたって、見た目が良くたってそうじゃなくたって、駆けっこが速くたって遅くたって、社交的だって内気だって、背が高くたって低くたって、女だって男だって、僕らはみんな生きている。
見学は今週末。
S君に会うのも楽しみですし、何より、そこが母の第二の住まいになり得るのかどうか、グループホームというのがどういう場所なのか見せていただくのも楽しみです。
さて、これからどうなっていくことやら。
今日の一品は、記事の内容にまったく関係の無い『セロリと豚肉のキムチ炒め』です。
セロリが束で売られていると、なぜか買いたくなってしまう私。
甘酢漬けにしてみたり、サラダにしてみたり。でも、炒め物にするのが一番好きです。
『セロリと豚肉のキムチ炒め』
- 豚肉のこま切れは、酒と醤油を振ってしばらく置きます。
- セロリを1センチ幅の斜め切りにします。
- キムチも1センチ幅くらいに刻んでおきましょう。
- フライパンで油を熱し、1の豚こまを炒めます。
豚肉の色が変わって火が通ったら、取り出しておきましょう。 - フライパンでセロリを炒め、あらかた火が通ったら4の豚肉を戻し入れます。
- キムチ、醤油、酒、砂糖を加えて炒め合わせます。キムチのタレも加えてくださいね。
最後にごま油少々を垂らしたら出来上がりです。
極々わずかな材料だけでその人の価値のようなものを決めつけてしまう人って、一体どんな思考回路を持っているのだろう。
腹を立てる気力すらわかないものの、その先生がその後一体どんな”素晴らしい”人生を送ったのか、それが少しだけ気になるのでした。
ミカスでした。
kokomo
ミカスさま、お母さまのことで奔走されているようですが、しっかり休めているでしょうか?
妹さんの折り紙付きの同級生の方がいらっしゃるグループホームとは心強いですね。
これからミカスさんや妹さん、お母さまが安心できる方向に進んでいくことを願っております。
私もセロリは好きです。
タコとセロリの組み合わせが抜群だと思っていますが、セロリの糠漬けも大好きです。炒めものもシャキシャキしておいしそうですね。試してみます。
ミカス Post author
kokomoさん
ありがとうございます。
正直、心身ともにざわざわとしている感は否めませんが、なんとか持ち堪えております。
私も、糠床があった時はセロリを漬けてました。
そして、セロリとタコのコンビネーションなんて、想像しただけでワクワクします。
食感の二大巨頭の共演ではありませんか!
あぁ、近日中に和え物作ります!
アイデアありがとうございます。
kokomo
再コメント失礼します。
セロリとタコの組み合わせは和え物も良いですが、トマト煮込での相性が最高だと個人的には思っています。
セロリとタコを小さめに切って炒め、トマトを入れてお好みでオリーブなどと共に
煮込み、仕上げにイタリアンパセリを散らしたものは最高です。
もし、洋物が苦手でなければ是非やってみてください。
つまみさんの選ぶ本と同様に、ミカスさんの紹介する料理も私が思いつかないような料理ばかり。他の人の買い物かごをこっそりのぞいているようで、いつもとても楽しいです。こちらこそありがとうございます。
ミカス Post author
kokomoさん
ありがとうございます!
なるほど、トマト煮ですか。
そりゃあ美味しいわ。
洋も和も美味しいものは何でも好きなので、早速やってみます。
他人の買い物かごをこっそりのぞいている気分。そう言っていただけるのが一番嬉しいです。
料理のプロでもないし、特別上手いわけでもない。
ただ、日々のご飯を見てもらっていると思っているので。
ありがとうございます!