プロフェッショナル : ひき肉高菜
ずいぶんと大きな台風が関東から東北を狙っているそうです。
築ン十年ながら古民家というには歴史が浅く、そのくせあちこちにガタがきている家が
耐えられるようなレベルの風雨なのかと考えると、
なんだか気持ちが落ち着きません。
落ち着かないと言えば、我が家の忘れん坊将軍、母。
普段は、もの忘れこそあれ、まだ普通の会話や生活が成り立つレベルで、
一時接する人から見れば何の問題もないように映ると思います。
ただ、一旦落ち着きを失うと、それはもう上を下への大騒ぎ。
将軍さまの場合、怒りの感情がとても強く出てしまうのです。
症状が出始めた頃には、私も同じテンションで応戦してしまっていたのですが、
最近では、なんとか受け流し、話題をそらし、気分を変えさせて・・・という
対応ができるようになってきました。
とはいえ、やはりしんどいものはしんどい。
ムーディー勝山じゃないから、そうそう簡単に右から左へ受け流せない時も
たくさんありますよ、そりゃ。
そうなると、ミカスは身も心もボロボロ。
ボロボロのミカス・・・ボロカスですよ、ええ。
<ミカスも燃えつきたよ>
でも、ボロカスになりながらも私がなんとか生きていけるのは、
心強いプロフェッショナルたちがついていてくれるから。
たとえば、ケアマネージャーのIさん。
この方、私の祖母もお世話になったケアマネさんです。
昼夜かまわず「誰かぁ~!」と大声を出す祖母に、家族皆が疲れ果てた時、
Iさんは「ショートステイを使って少し休みましょう」と声をかけてくれました。
しかし、家に帰りたいと訴えつづる祖母に、「これ以上は預かれない」との連絡。
やはりダメかと引き取りに行こうとしたのですが・・・
事情を知ったIさんが施設へ飛んで行ってくれました。
「ご家族がなぜショートステイを希望されたか、事情は説明したはずです。
あなた方はプロではありませんか」
ショートステイはそのまま継続され、その後、祖母は定期的に
その施設のデイケアやショートステイを利用するようになりました。
母に物忘れ症状が出始めた時、真っ先に浮かんだのがIさんでした。
果たしてIさんはすぐにあれこれと動いてくれました。
「愚痴を言いたい時、しんどい時はいつでも電話をくださいね」と声をかけてくれ、
Iさんも時折電話をかけてくれます。
ボロカスの背後から援護射撃をしてくれるのはIさんだけではありません。
物忘れ外来の先生は、
「お母さんの前では話せないことがある時は、受け付けでそう言ってくださいね」
と言って、母にはわからないようにうまく時間を取ってくれるますし、
月に1回母が通っている内科の先生は、私が疲れていると感じると
検査や点滴と言っては母を別室に移してくれ、私の話を聞いてくれます。
「無理するなよ。共倒れになるなよ」そして
「決断に迷う時が来たら、絶対に自分の人生を優先にしなさい」が決め台詞。
私はラッキーなのかもしれません。
力になってくれるプロと出会うのに苦労される方もたくさんいると思います。
でも、あきらめないで!(真矢みきの真似でご一緒に)
ちょっとどん欲になって、あなたを楽にしてくれるプロフェッショナルを
とことん探しましょうよ!
たとえボロカスになっても、優先にするべき人生はまだ私たちの手中にあります。
夏のせいもあって最近食が細くなってきた将軍様ですが、
「これ、おいしいわね」と好んで食べるのが『ひき肉高菜』です。
ご飯にのせても美味しいし、炒飯や焼きそばの具用に作り置きをしておくと便利です。
これまた、恥ずかしいくらい超簡単!
『ひき肉高菜』
- 高菜は水分を切り、5ミリほどに刻みます。
- フライパンに油を敷き、豚ひき肉を炒めます。
この時、サラダ油を使えばさっぱりバージョン、ごま油を使えばコクたっぷりバージョンに
なります。中間がお好みの方は、サラダ油で炒めて、仕上げにごま油をちょろり、という
パターンもあり。
なるべく塊ができないよう、ぽろぽろにほぐしたいので、菜箸を使って丁寧に
突っつくようにして炒めてくださいね。 - フライパンに高菜を加え、さらに炒めます。
高菜とひき肉がなじんだら、酒、砂糖、醤油を加え、全体がぱらりと炒め上がるまで
火を通したら出来上がり。
そりれにしても、台風の行方が気になります。
どこにも大きな被害を出さず、できれば海の遠くへそれてくれますように。
皆さん、安全にお過ごしください。
ミカスでした。
ごまぷりん
「決断に迷う時が来たら、絶対に自分の人生を優先にしなさい」の言葉には涙がでました。
いま同じように忘れん坊将軍の実母をかかえている弟の奥さんにかけてあげたい言葉です。
先日弟から彼女がため息つくことが多くなったと聞いてから尚更そう思います。
私もそう遠くない時期に、ミカスさんと同じような状況になるだろうなと感じています。
先日15年ぶりくらに会った昔の友人がケアマネージャーと聞き、いざという時には相談に乗ってねと
ずうずうしくもお願いしてしまいました。
ミカスさんもどうぞご自分を大切に
ミカス Post author
ごまぷりんさん
弟さんの奥さん、心配ですね。
彼女の周りにも、助けてくれるプロがいてくれることを祈ります。
何も迷わず、悩まずに自分の人生を優先にできるのなら楽でしょうけれど、相手は親ですから、揺れますよね。
ケアマネさんとは何でも相談できる関係を築けないと大変ですから、お友達にお願いできればベストですね。
もし、ごまぷりんさんがいつか介護をする身になったとしても、まずは自分を大切に。
アメちゃん
ミカスさん。私も、ごまぷりんさんと同じく感じました。
ここのところ、田舎の両親のことと自分の人生との兼ね合いについて
ずーっと頭のなかでグルグルしています。
今は地元に住んでいる姉が、たまに実家に寄ってくれてますが
姉にも同居の義父母がいるし、独身の私が面倒みないといけないのかなぁ・・とか頭をよぎります。
でも、18才で田舎を出て、こちらに私の人生の全てがあって
田舎では、今やっている仕事は続けられないし
私の好きなコト、好きな時間、趣味、友人知人、すべて手放さなくてはいけない。
自分のことを100%、犠牲にしないといけなくなるんですね。
それに自分を犠牲にすると、回りに対して恨みつらみを抱えることになるだろうし・・。
普通に考えたら、答えはカンタンなのに
こと、じぶんの親となると、カンタンじゃないんですよね〜ToT) 。揺れますよねぇ。
なんだか、私のお悩み相談みたいになっちゃいましたが・・。
自分をほんとうに幸せにできるのは、自分だけ。
まずは自分自身を大切に・・ですね。
ミカスさんも、どうぞご自身を大切に。
ミカス Post author
アメちゃんさん
「自分を犠牲にすると、回りに対して恨みつらみを抱えることになだろうし」
痛いくらいわかります。
今の私がそうですから。
恨みつらみを抱えて、そして、そんな自分に嫌気がさす…その繰り返しです。
だから、まだこれからのアメちゃんさんには、今から少しだけプランを立ててもらえたら嬉しいです。
まだ起きていないことを心配し過ぎる必要はないけど、介護保険のことや介護の方法について少し予習をしておくと、もしかしたら遠距離介護の可能性も見えてくるかも。
私は何も勉強してなくて、ケアマネさんに色々助けてもらいました。今、慌てて勉強してます。
お悩み相談も大歓迎。
どんな事でも聞かせてください。お話ししましょう。