夏目漱石と借金と その1
「よもじ猫」では「鼻北海道」が一番のお気に入りのゆみるです^^
近代日本文学で「猫」と言ったら「吾輩は猫である」の作者である
夏目漱石先生が有名ですよね(こじつける)
夏目漱石先生はそのビジュアル(?)と数々の代表的な
文学作品のみならず、たくさんの手紙も全集に納められ、
書簡集(夏目先生の絵ハガキだけの本なんていう珍品も!)が
何冊も出版されているほど手紙業界(?)では有名な手紙好きだったようです。
私は白ヤギさんに良いところを見せたくて、
たくさんの手紙の書き方の本を読んだのですが、
よく夏目先生の手紙が引用、参考にされていました。
その中でも夏目先生のこちらの借金の断りの手紙の引用率は断トツでした。
「お手紙拝見
ご希望に添えず申し訳ないけれども今貸してあげる金はない。(中略)
僕の親類に不幸があって、そのため葬式その他の費用を少し援助してやった。
だから今うちにはなにもない。僕の財布に金があればあげるのだが、財布も空だ。
君の原稿料の支払いを出版社が延ばすように、
君も家賃の支払いを延ばしなさい。
家主がぐずぐず文句を言ったら、出版社から原稿料が取れたときに
支払うよりほかに、致し方ありませんと言って、相手にしないでいなさい。
君が悪いんじゃないから、かまわないじゃないか。草々。」
(お金は大切です)
初めてこの手紙を読んだ時、え~?と思いました。
これが有名な文学者が書いたお手本にされる手紙?
でも何冊も手紙の本を書いている著者たち(把握しているだけで3人)は、
引用してこぞってほめているのです。
断りの手紙はキッパリと断ることが大切なのでとても良い。
あまりのバッサリ加減に思わず笑ってしまいそう。
断る理由(たとえ嘘でも)が書かれていて納得しやすい。
具体的に示した解決案が愉快。
もしも自分がこの手紙を受け取ったとして納得できるかな・・・。
そもそも借金のお願いなんてされるのは迷惑だと思うけど、
返事があるだけマシなのかもしれないけれど、
文豪なら「あんな手紙を出して申し訳なかった、でも夏目先生に手紙を
出して良かった」と断られても思わせるくらいの手紙を書いてほしい。
この手紙は私にはあまり共感できない残念な手紙となったのでした。
(まさか140年後の金利がこんなことになるとは・・・)
その後も折りにふれて手紙の本を読んでいたある日、
私は夏目先生の真の実力(!?)を知ることになったのです。
今回は非常に長くなってしまったので(引用も長くて^^;)
次回に続きたいと思います、すみません<(_ _)>
爽子
ゆみるさん、こんばんは〜〜。
私もです!
よもじ猫の中では、鼻北海道がダントツでお気に入りです。
漱石先生の絵葉書、手にとってみたいと思います。
楽しそうで嬉しくなります。
ゆみる Post author
爽子さん、コメントをありがとうございます♪
わ~一緒、一緒♪「鼻北海道」!
漱石先生の絵葉書の本、
なかなか興味深いですよ。
皆さん明治の方たちは達筆で文面が読めませ~ん^^;
でもご安心を♪巻末に翻訳(!)が載ってます。