体位を変えるコツ
寝たきりになった場合、床ずれ(正しい表現はなんていうんでしょうかね)ができないように、体の向きを変えてあげなければなりません。
体を拭いたり、服を着替えさせるのにも、体を移動させなければならないし、体調がよくなって車椅子に座らせるとか、そういうことも必要になってきます。
日本は介護のための動画がけっこうあって、動画で学ぶこともできました。しかし、頭でわかっていても、実際にはうまくいかない。もちろん全く知らない人よりかは少しだけそれっぽい動きができるのですが、いざ、大人を移動させるとなると、なかなかうまくできません。横を向かせるだけでもスムーズに行きませんでした。
その点、チームインターナショナルのEちゃんは、さすがプロ。安定感バッチリです。
台湾の病院では、ほとんどの作業は家族(もしくは家族が雇ったヘルパーさん)がいろいろなことをしなければなりません。入院中、必要があれば看護師さんに手伝ってもらうこともできますが、忙しいですから、家族が担当する部分もかなりたくさんあります。家族で入院中からいろいろやっておくことは、退院後、自宅での過ごし方のトレーニングにもなりました。
私は1人では何もできませんが、Eちゃんとばっちり息を合わせてできるようになったことがあります。
それは、寝たままの状態の人を上下方向に移動させる技と、ハローベストを着た状態での着替えです。入院中に看護師さんから仕込まれました。
ゴンゴンのように、首を固定した状態で寝たきりになったら、体の下に分厚くて頑丈なシーツを四つ折りくらいにして敷いておきます。厚いといっても、毛布やタオルのようなものではだめです。質感的にはゴワゴワしたテーブルクロスというか、そんな感じ。それくらい強いものです。
これを図のように(淡いグリーンの四角を参照)敷いておきます。
そして、患者の両サイドに1人ずつ立って、赤い丸い部分をしっかりと持ちます。もつ位置は体に近い方がいいです。そこを持ったら、2人で息を合わせて、持ち上げて患者を移動させます。持ち上げるのがコツです。腰とかやられません。
ここまでアツく語りましたが、こんなケースはレアでしたかね。
何が言いたいかというとですね、動画だけでは役に立たなかったということです。(え?)動画は知識を得ることには最適です。しかし、実践は別物です。結局私は、看護師さんとEちゃんにあーでもないこーでもないと指導されたことでできるようになりました。 マニアックな体位の変え方の経験例でしたが、1人で無理とかしないで、バカなふりして看護師さんや介護士さん、介護仲間にコツやオススメグッズとか聞いてみるといいかもしれません。遠慮は損です。