終の住処ならぬ、終の動物病院を考える
前回の投稿から少し時間が経ってしまいましたが、先日ヘルニア疑惑で大慌てでご近所病院に駆け込んだバトーと私。このことで、私達はこれからどの病院にお世話になるのが良いのか?問題について改めて考えさせられたので、今回は少しそのお話を。
以前のコラムにも書いたことですが、現状私達がバトーのかかりつけ病院に行けないのは「私が運転できないから」だけだと思っていました。が、もしかしたら要素はそれだけじゃないのかもしれません。
今回のご近所病院駆け込みについて落ち着いてから考えてみると、ただ距離が近いというだけでなく「動線がストレスフリー」だったなということに気づきました。
バーくん動けなくなる→その体勢のままバギーに乗せる→病院まで押して行く→そのまま病院へ入る→待合室→診察室、という具合でどこにもほぼ段差なく、まるでストレッチャーで運ばれてるみたいにスムーズにバギーで診察室に入れたんですよね。
ずっと通ってたバトーのかかりつけ病院は、駐車場の場所が病院から階段で上がったところにあって。台数は結構確保されてるのでそこはありがたいんですが、階段を通らないとなると大回りの迂回路で行かなきゃいけない。待合室も診察室もそんなに広くないから、バギーで突進しようもんならちょっと他の患畜さん達のご迷惑になっちゃうよねーという感じなんです。
今までは夫と2人体制だったので、まず病院の前でバトーと私だけ下ろしてもらい、その後夫が駐車場へ行くという流れであまり気にしてこなかったけど、これを1人でとなると動線がストレスフリーとは言い難く。
そんなことからあれこれ思い起こしてみると、Newご近所病院には玄関先に結構広めの軒があるんだけど、それがゆっくり傘をたためて便利だなぁと雨の日に気付いたり。
おそらく患畜さん達の脱出防止でドアが二重になってるのが、引き戸タイプだったり(バギーだとドアの開閉は結構大変)。
ご近所病院は新築なので、もちろん設計の際に色々と考えられてるとは思いますが、自力で動いてくれないハイシニア愛犬を連れてる飼い主にとっては、そういったことが地味にありがたいのです。VIVA!新築!(笑)
動物病院選びの第一義は「犬にとって最善の医療」を提供してくれること!と思って、バトーの犬生17年以上の間過ごして来た訳なんだけど、そうは言っても連れて行くのは飼い主で、それもハイシニアになると毎週通う(←今)、なんなら毎日通うってことにもなりかねないので、やっぱり飼い主的に色んな意味でストレスが少ない病院っていう要素も、実はものすごくものすごーく重要なんでは?という当たり前のことに、改めて思い至った私。
ということで、私(飼い主)にとってのストレスフリーな動物病院とは何か、という要素を主にして考えてみると、Newご近所病院は色々な面でかなりいい線いってる気がしてきました。
まず、LINE予約ができる。
ハイシニア犬はなるべく待ち時間を少なくしたいところ。特に病院大嫌いのバーくんはいつも待合室でぶるぶる震えてて、それが心臓に悪いんじゃないかと心配でしたが、ここは待合室時間が今のところほぼない&バギーに乗ったまま、なのでバーくんも震えずに普通にしてくれてるのがうれしい。
ついでに、爪切りとか肛門腺絞りとかのお手入れ系も予約項目にあるので、病気とかでトリミングサロンに行けない時(←今)とかにはサッと連れてってサッと帰れるのでホントありがたいなぁと、今回まさに実感しています。
次に、どれだけ気が動転してても安全に到着できる。
前回のヘルニア疑惑での一番の気付きとして、やっぱり何かあった時には絶対に動転してしまうんだな、という事が判明。その上頭も回らないし手も震えるし。でもご近所病院なら、泣きながらでも震えながらでもバギーを押して走っていけば到着できる。これ重要!
最後は、獣医さんが飼い主の悩みに寄り添う姿勢でいてくれる。
ハイシニア犬に限って言えば、もしかしてもしかしなくてもこれが最重要の要素なんではないか?としみじみ感じる今日この頃。だってね、ハイシニア犬のあれこれってもう治ることはないんですよ。ちょっとずつ悪化していくか良くて現状維持で。
若い時みたいにドカンと悪くなってバシッと治療してスキッと治る!とかじゃないから、飼い主の悩みもなんかチマチマというか、うじゃうじゃというか、ハッキリしない場合が多いですよね。
もう老体に鞭打たせてまで積極的に攻めた治療をしたい訳じゃないけど、痛いとか苦しいとかは可哀想なので何かしてあげたい、的な。不調の原因を突き止めようにも、検査するのに全身麻酔は困る…ってなると原因の確定すら出来ないし。
なので、そういう「何がしたい訳じゃないけどとりあえずしんどそうなので病院連れてきました」という飼い主にも、「何しに来たの?」風の対応じゃなく寄り添ってくれる姿勢の先生だと、飼い主のメンタルヘルス的に大変ありがたい。
ご近所病院の先生は、ご本人もとてもお話ししやすい雰囲気だし、シニアのあれこれにも興味持ってくださってるのが分かるので、些細なことでも相談できるのがなんとなく安心できていい感じ。先生ご自身は「何が専門とかじゃなく普通のホームドクターで…」とおっしゃるけど、それこそがバトーと私が今求めてるものなのかもしれません。
後は、先生がバーくんの症状への対策を調べたり、他に聞いてみたりして下さって、どうするのが一番いいか一緒に考えてくれる姿勢なのもありがたい。
人間の病院にも二次診療病院やホスピスなどの色んな病院があって、患者さんは状況に合った病院に転院して行くのと同じように、
犬もハイシニアになったら少しずつ「終の住処」ならぬ「終の病院」探しをしておかないといけないんだな、と少し寂しいけどしみじみと実感するのです。
それはやっぱり、いつかの時には一緒に泣いてくれる(実際じゃなく心でね)先生がいいよね。
「私と一緒に、泣いてくれますか?」
あれ?重い?
重いよねぇ…
だって17年以上分の愛だもの
そりゃもう激重よっ!
◆ふぇんふぇんプロフィール◆
5年間のバンコク暮らしを終え、現在大阪北摂暮らしの50代前半。宝塚ファン11年目。華流ドラマファン4年目。最愛のバトーくんは17歳半、ハイシニアともなると愛おしいを超えてもはや尊いの極み!今はこの貴重な時間を何よりも優先して日々過ごしています。
★バトーくんInstagramもやってまーす!→ fenfen_bateau で検索してみてね。