「親」であることは、どこまでいっても役割。演じっぱなしはカラダによくない。
先週の木曜と金曜、夫婦で近場の旅に行ってきました。高校生のひとり娘がハワイに豪華修学旅行中だったので、「じゃ、わたしたちも行っていいんじゃね?」ってことになったわけです。子どもが生まれて約17年。この間、女友だちと旅行はしましたが、夫と2人で行くのは18年ぶり。18年!このごろ、「何年ぶりか」を語るたびに、まるで歴史ドキュメンタリー番組みたいな、どえらい年数が出てきてギョッとします。
照れずにいいますが、旅行してよかったです。なにがよかったって娘に配慮しなくてよかったのでよかったです。
「親」というのは、どこまでいっても「役割」なんだなあと思いました。だからイヤとか、つまんないとか、そういう意味ではないんですよ。おもしろいし、楽しいけれど、しかし、責任や気配りや心配などとともにあるのも事実。日常生活でも「親としての行動の線引き」をどこかで、かすかだけれども意識している。「子どもに見せない自分自身の内面」というのは、どの親にも、必ずあるものなんじゃないでしょうか。「若いころの自分」なんてものは、「生まれたときから、母は
オバサン」と信じて疑わない「遅れて生まれてきた子ども」には、もっとも伝わりにくいものの
一つですもんね。つねに子どもと行動をともにすることは、ずっと自分の一面を封印することでもあります。
そんなことを考えると、子どもが親を介護することが多い「家族介護」についても、いろいろと思うことがあります。親は、「子どもといっしょにいる時間」だけが幸せなのではない。幸田文の随筆に、一人の老婆が「子どもと朝ごはんを食べるとき、幸せだけどさびしい。みんな、若くてつまらない」と泣く場面が出てきます(その老婆が50代なことに驚愕するんですけどね)。幾重にも重ねられた役割とともにある幸せは、どこかさびしく、どこか切なく、どこか息苦しい。まして役割が逆転していますからね。「面倒をみる」親の立場から、「面倒をみられる」親の立場へ。切ないですよ。切なさの極致ですよ。
今回の旅行は、「親」である自分を少し離れたところから見つめる時間でもありました。少しずつ、こんな時間を増やして「役割」と「役割はずし」を楽しみたいと思います。
旅行から帰ってくるとペットホテルにお願いしていた犬が目を真っ赤にして戻ってきて、いきなり心配する「飼い主」になりました。そっか。この役割もあったな~と思いながら、日常生活に戻ったのでした。「飼い主」という役割も、これまたときに重荷です(笑)。
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Tomi*
ああ、解ります!
私もPAPAと二人の旅行が一番気が楽だし、有りのままの自分でいられます。
週末は娘と3人で出かけることが多いのですが(映画や美術館巡りなど趣味が同じなので)、お昼に何を食べる?って時に「幸楽苑のラーメンでいいんじゃね?」って思っても、娘が「え〜〜、やだ〜」と言えば娘の好みに合わせちゃったり、鄙びた温泉に行きたいなって思っても、娘が「シャワーのある小綺麗なところじゃなきゃイヤ」と言えばそういうところを探したり・・・なかなか思い通りに行かないこともあります。
そんなとき「めんどくせ〜な〜」って思います。(^w^)
でも、娘と二人で買い物に行ったり、雑貨屋さんを見たり、女子好みのカフェに行ったりするのは凄く楽しいです♪
娘に意見されることも多いけれど、それがいちいちごもっともだったりすると立場が逆転したなぁと思います。
将来、介護はさせたくないですね。
いざとなったらプロのお世話になりたい。
そうならないように元気でいることが一番だけど、そうなった時のための資金をどうするか頭を悩ませています(>_<)
「飼い主」の役割もね。
飼い始めるのは簡単だけど、時に重荷に感じることもあります。
でも、これは「役割はずし」はできませんね〜(^ー^* )フフ
アメちゃん
こんにちわ!
以前、ある関西の落語家さんが、なにかのニュースの容疑者にたいして
(容疑者が親を介護施設に入れていたんだったかな?)
「自分の親ぐらい、自分で看いやぁ!」
と批難したんです。
私、それを聞いて
「ああ、、この人って情に厚いタイプだけど、薄っぺらいなぁ〜」
と感じたんですね。
この人の言ってるコトは、たしかに正論だけど
自分の親だからこそ、介護って難しいと思うんです。
他人のおじいちゃんやおばあちゃんって
おじいちゃんやおばあちゃんになってから知り合うけど
自分の親って
自分より大きくて頼もしくて、かばってくれる存在だった頃を
知ってるがゆえに、自分と立場が逆転すると辛いですよね。
私の親も、私が帰省した時に家事を手伝おうとすると
「母さんがやる!」
と、かたくなになる事があります。
看る方も看られる方も、ほんと切ないですね。