「好き」ってああでもない、こうでもないと、頼まれもしないのに試行錯誤することだ。
お休みの間に、一度、奈良県の山のなかでバーベキューをしました。ここからは自慢に入りますが、わたしは、どうも、家事がうまくなっているようです。バーベキューの準備も卒なくできたし、現地の片づけもスイスイできました。いっしょに行った友だちが夕ご飯を食べていくことになったのでクーラーボックスやアウトドア用の道具を片付けつつ、テキトーにごはんの準備もしました。しかも、ちゃんと片付けて寝ました。えらい。
どれも、「それなり」ではありますよ。ありますけど若いころは、できなかった。帰ってくると疲れ果てて道具はそのまま、服も脱ぎっぱなし。万事、テキトー。お風呂入って寝るのが精いっぱい。すべては明日。明日の自分に期待して寝る。以上。それがどうですか。道具は全部洗って片付けて、夕ごはんの片づけもできるなんて。ものすごい成長です。かつてのわたしに見せたいよ。
人間、続けてりゃ、なんとかなるんだな。そんなことを思いました。
職人の家に生まれた跡継ぎが、先代に比べるとどうも見劣りして不器用だってこともあるでしょう。でも、いつの間にかなんとかなっていく。日々、試行錯誤し、自分なりの工夫をしながら何とかなっていく。そんなことがあるんじゃないでしょうか。歌舞伎などの伝統芸能でもきっとあるだろうなあ。そうやって、その人なりの「味」になる。
「〇〇が好き」って言いますが、それって「試行錯誤しつづける」ことなのではないか。思いついてやってみる。うまくいかない。新しいやり方を知る。またやってみる。そういうことの繰り返し。その繰り返しをだれにも頼まれないのにやり続ける。そして着実にステップアップしていく。
オバフォーの人気連載「おしゃれ会議室」を読んでいても桜子さんやミキティさんは、眉毛の整え方、描き方ひとつとっても試行錯誤してるもんなあ。それは、「好き」ってことですよね。そのことそのものが素敵だ。
「ああ、わたしの人生これでいいのかな」と悩みつつ、何かやってみるということを続けているとしたら、そのことそのものが「生きることが好き」なことの証だともいえる。
「愛とは決して後悔しないこと」と、若き日のアリ・マッグロー(昔はマックグローと言ってませんでした?)はりりしい眉毛で、若き日のライアン・オニールに言っていましたが、わたしは、「愛とは決して試行錯誤をやめないこと」と言い換えたいと思います。
ゴールデン・ウィークも終わっちまいましたね。ウェブマガジン「どうする?Over40」もほぼ毎日、更新します。新しい連載も準備中です。メルマガももうすぐ出ますよー。時間のあるときに遊びにきてくださいね。お待ちしていまーす。