間もなく始まる、私と犬の暮らし。「老婆と犬」感を深めつつ、味わい深く。
一昨年の秋、夫が倒れた直後は、まだ1歳に満たない犬のスーと果たしていっしょにやっていけるのか、ヒジョーに不安でした。めちゃめちゃ散歩する×朝夕2回、めちゃめちゃ留守番が苦手、めちゃめちゃスリッパ噛む、病院の前で脱走する、ホテルに預けるとトイレをしない、家に帰ると血便出す…。
それから、2年足らず。スーは2歳9か月になり、こっちの心配をよそに伸び伸びと好きなことをして、ひとり勝手に落ち着いていきました。昨年の夏はどんなに暑くても朝晩1時間以上散歩していたのに、今は、「暑い夏はほどほどにしたい」と思うようになったのか、長くても45分程度でスタコラサッサと自ら家に帰ります。
夏用に買ったスリッパは、なんと、ほぼ無傷なままです。ホテルと病院が苦手なのは、そのままだけど、まあ、それは年に何度か我慢すればいいのでよし。
子どもが苦手な自分の性分を理解しているのか、子どもたちが遊んでいると公園は素通り。君子危うきに近寄らず。
気がついたら、静かで穏やかな家庭犬になっていました。
「お座り」と「待て」しかできないし、ボール投げもすぐに飽きるし、ごはん中はおこぼれにあずかろうと膝にあごをのせるけど、これ以上、何も求めるものはありません。
うちのなかでのんびりと安心しきって寝転んでいてくれるだけでよし。ごはんを完食してくれるだけでよし。元気でいてくれれば、それでよし。
隣に健やかないのちのある幸せ。そのいのちが無防備でいる幸せ。
どこにいてもスーを思うと胸のなかが温かくなります。これ以上のプレゼントがあるでしょうか。
来週、一人娘が家を離れます。58歳のわたしと2歳のスーで暮らしていく。日を追うごとに「老女と犬」感が増していくでしょう。味わい深いねえ。
先週土曜日には、ZOOM版「在宅デトックス」に参加しました。なんというのかなあ。介護のことを話してこれだけ楽しめるんだから、ほかのことを話しても楽しいだろうな。今月もあるので気軽に参加してみてください。スケジュールはこちらをどうぞ。
今日はゆみるさんの記事が公開されています。手書きへの思いが伝わります。そして今日のカレー記念日はめーさんの。傑作だと思う。