悩み多き熟年夫婦、体験農園で悟る。信頼関係の根っこのところに肩書はいらない。
こんにちは!月曜日は、わたくしカリーナが書いています。よろしくおつきあいください。
毎週土曜日に体験農園に行っているんです。最初のうちは、知らない人ばかりが集まった独得の緊張感があって、「ここでもし『体験農園ミニトマト殺人事件』なんかが起きたら面白いだろうなあ」と思いながらお弁当を食べていました。全員が犯人の可能性あり・・・的な。
でも、人と人の親しみを作るのは時間の経過と会う回数。いっしょに隣り合わせで種をまいたり、鶏糞をまいたりしているうちに、なんとなく人柄がわかってきます。
40歳ぐらいのおとなしい生真面目そうな神経質そうなお父さんは、カエルを見つけると興奮し、「あ、あそこだ!ここだ!」と畝をまたいで体のバランスを崩しながら必死で捕獲を試み、無意識に「ギョエ。ギョ。ゲロッ!」とおかしな声を出します。奮闘むなしくとり逃した後、4歳の娘さんに「ああ~。カエルさん、どこにいった?」と威厳を取り戻して聞くのですが、わたしは、もう、おかしくてたまらず、心のなかで「あんたがカエルになってたやん!」と間髪入れずツッコむのです。この人は鳥も好きなようで「ああ、あの三羽の鳥!」と思わせぶりな言葉で空を仰ぎます。その言い方がとても幸せそうなので、わたしも空を仰いで、よくわからないまま「ああ!」と言ってしまいます。
どんな仕事をしているのか、何歳なのか、どこに住んでいるのか、どこの出身なのか…そんなこと知らなくても人柄ってわかるんですね。先生方や農家の方が動いているときに率先して
手伝う人、共同作業のときにクスッとなごむようなことを言ってくれる人、ちょっとしたことに
「おお!すごい!」と感嘆の声を上げる人、他人の子どもをほめて上機嫌にしてくれる人、
「あ、どうぞ、どうぞ」とさりげなくモノや順番を譲るときに、「こうしたら、いいらしいですよ」と
一言添えてくれる人…。そういう、控えめな気づかいとやんわりとした分業に人格のほぼすべてが凝縮するなあと思います。
いろんな方に支えてもらっての「農業ごっこ」ですが、人と人の信頼関係の根っこのところに
肩書はいらない。そんな当たり前のことに改めて気づくことができました。とってつけたように書きますが、この「別冊」の根っこも、そんなところに置けたらいいなと思います。
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