ふみの日の切手
梅雨に入って品揃えがそれ程多くない近くのスーパーにも梅の実を見かけるように。私が子供のころは梅の実が出回り始めると食卓は梅だらけになりました。飲み物は夏の間はずっと梅シロップ、カルピスが飲みたくても梅シロップ。食パンには梅ジャム、数個の保存用の瓶が空になるまでずっと梅ジャム。そんな訳で人生数回分くらいの自家製梅食品を嫌になるほど摂取しているので、今では梅を使った甘い物には全く食指が動きません。そんなことを考えながらこの梅シロップの切手をしまっていたら、懐かしい切手が出てきました。それは何年か前に白ヤギさんからいただいた昔のふみの日の切手。
私が初めて自分のお小遣いで買った切手はふみの日の切手でした。その当時のふみの日の切手は葉祥明さんや永田もえさん、佐藤さとるさんなどの有名イラストレーターさんのイラストが使われることも多く、可愛らしかったりメルヘンだったりで子供心とお小遣いをがっちり鷲づかみ。
そんなふみの日の切手を初めて知ったのは小学6年生の時の担任だった30代くらいの女性の橋本先生から、クラスの生徒一人一人に宛てた暑中お見舞いのハガキに貼られていたから。涼しげな金魚の柄のハガキに、暑中お見舞いのあいさつと楽しく過ごしていますか、登校日に会いましょうと書かれていました。そして貼られていた切手は女の子のイラストの可愛い切手。
自分宛の暑中見舞いは初めてだったのですごく嬉しかったことを覚えています。すぐに母親から返事を書くように言われ手渡された官製はがきになんて書いたらよいか、自分の机の上に飾った先生からの暑中見舞いを眺めながら他の夏休みのどの宿題よりも真剣に、扇風機もない暑い部屋で汗をかきながら取り組みました。
可能ならば可愛い市販のイラストや爽やかな写真のポストカードにしたかったのですが、田舎に住んでいたので手に入るはずもなく(そもそも文房具店もなく)、でも文字だけの暑中見舞いはさみしいけど絵も下手くそ。そして思いついたのが何年も前に友達にもらって大切に取ってあった、サンリオのいちご新聞のかわいいキャラクターのイラストを切り抜いて張り付けることでした。
思い返してみるとそれから40年以上たっていますが、やっていることが小学生の時と全然変わっていません。50半ばになっても未だにお便りに切り抜きやらコピーやらを張り付けているんですから。
こうしてサンリオのキャラクターを暑中見舞いなのに暑苦しいほど張り付けて先生に送りました。そして登校日の話題は先生から届いた暑中見舞いのこと。絵が上手な子は絵を描いて送り、お気に入りのシールを貼った子や押し花にして持っていた四つ葉のクローバを封筒に入れて送った子もいました。
男子たちはというと何故か複数の男子が野球のボールの絵を、数名の男子が野球のバットを暑中見舞いに描いたと言っているのです。やはりボールを描いたという隣の席の男子に理由を聞くと嬉しそうに先生からの暑中見舞いに野球のボールの絵の切手が張ってあったからと。先生は男子と女子で別々の切手を貼り分けていたのです。
先生から暑中見舞いをいただいて、世の中にはいつも見ている切手以外の切手があること、そして出す相手によって使い分けることが出来て、それが相手を楽しませることも出来ると知ったのです。教えていただいた授業の内容はもう覚えていないし、いただいた先生の暑中見舞いはもうないけれど、今でも夏にふみの日の切手を見ると、初めて届いた先生の暑中見舞いと先生のことを思い出しています。
ちなみに今年のふみの日切手は可愛らしい動物のお話仕立て。今から楽しみです♪
爽子
懐かしくて懐かしくて、切手を見ながら浸っています。
この扇風機のは知りませんでした。
ついこの間まで、我が家にあったブルーの羽根の扇風機。
蒸し暑い今日の様な日に、涼しい風が届きました。
ありがとうございます😊
ゆみる Post author
爽子さん、懐かしく思って下さって嬉しいです♪
本当に可愛いいのですが、昔の切手なのに
ちょっと小さかったのが残念でした。
梅シロップと扇風機の切手は今年の夏のグリーティング切手です。
まだ売っていますよ^^