第208回 わたしの中の子ども。

まゆぽ:
子どもっぽくて、いくつになっても治らないことってない?
わたしはムカつくと黙り込むところが昔のまんま。
小学生の頃、親に叱られると謝ることも逆らうこともしないで
ただ貝になってた。
大人になってからも、たとえば夫婦喧嘩をした時に
言い合いはするけど、その後、引きずってダンマリを決め込む。
今だと不機嫌ハラスメントとか言われちゃうよね、これ。
そういう困った話じゃなくても、
一人の時はお菓子が1つじゃ絶対やめられないとか、
道路脇の10cmくらい高くなってる車避け(?)を見ると
両手を横に広げてその上を歩きたくなるとか、
バスの一番前に座りたがるとか、いろいろ子どもがいる。
あ、バスの話は高くなってる席は気持ちいいって
つまみちゃんに聞いてから癖になった案件だ。
そういう子どもつまみのところを教えてください。

都営バスの先頭座席(都営バス資料館サイトより)
つまみ:
全部わかる!全部おなじ!
そうそう、バスは運転席の後ろの席がおススメって言ったこと、覚えてる。
コロナで何年かあの席は使用禁止になったけど復活したね。
でも、ここ数年ほとんどバスに乗ってないや。
私なんていまだに子どもまみれだよ。
お菓子をもらうと気になって他のことが手につかないし
人の間違いや失敗、大好きだし
ファンデーションが入っているコンパクトのミラーを見ると
つい「テクマクマヤコン」って言いたくなるし
職員室は苦手だし(これはまた理由が違うかも)。
最近、職場の小学校の図書委員に新着本を紹介して
「まだ誰も借りてない本を借りるってうれしくない?」と言ったら
「こどもかっ!」と言われました。
まゆぽ:
「テクマクマヤコン」って言いたくなるの、すごくわかる!
子どもの頃読んだ漫画の記憶って、60代でも鮮明なんだよね。
私は急いで走っているときや驚いたときに
『つる姫じゃ〜』のつま先と足一直線ポーズが頭をよぎります。
新着本もそうだけど、一番初めはやっぱりいいよね。
バス停で先頭に並んでるときとか、
買ってきたコーヒー豆の最初の1杯とかってなんだかうれしい。
うれしいとスキップしたり、飛び跳ねたりしたくて、
誰もいないときはこっそり跳ねるんだけど、
人混みの中とかでは「年甲斐もないわ」と自制する。
今、目の前で「20%OFF」シール貼られたお惣菜ゲットのときなんて
心の中で跳んでるけど、
そのときにすんごい損した気持ちがするんだよね〜。
喜ぶチャンスを逃しちまったぜって感じ。
その自制をもうやめて、ぴょん跳ね解禁しようかなあ、
と思う、60代後半ですよ。

つまみ:
ぴょん跳ね、ぜひ解禁してほしい‥けど、着地のときに足を挫かないでね。
(人のやる気に水を差す女)
買ってきたコーヒー豆の最初の1杯ってわかる!
より、味わい深い気がする。
修正したいけど変えられない子ども要素と
子どものときは気にせずできていたのにやらなくなったこと、
その二種類に思いを馳せるね。
自分が意識するほど人は自分を見てないし
そもそも見られたからどうなの?とも思うので
自制心のタガは外していいじゃん、と思ったよ。
そして、今、魅力的だと思う人は
有名無名を問わず、子ども要素の多い人だと気づいた。
まゆぽさんもね(誉めてます)。
まゆぽ:
きゃあ〜!