第204回 あのひと、どうしているかしら?

つまみ:
BSのでチャンネルをザッピングしてると
わりと歌番組に出くわすことが多くて
そこはほれ、スポンサーというとまず通販が浮かぶ媒体だけあって
懐かしの歌謡曲、特に演歌がいまだ全盛期。
同じ番組を繰り返し放送してるのかも、だけど。
昨日それで小林幸子の「おもいで酒」を聞いたので
そのサビが今回のお題です。
特に親しかったわけじゃないのに、たまに思い出すひと、いるよね。
20代のときに働いていた消防設備の会社の隣の部署に
口数は多くないけど、ちょっとおもしろいことを言う同世代のYちゃんがいて
更衣室かなんかで「自分は誰に似てると思う?」みたいな話になったとき
「私は、マサ斎藤」って即答してきて、のけぞった。

マサ斎藤さん(新日本プロレスサイトより)
可愛かったし、昭和のゴツい、
ちょっとマイナーなおっさんプロレスラーには
およそ似てなかったけど
Yちゃんもわりとがっちりしてていかり肩で
その部分だけとはいえ、絶妙なところを突いてくる
自虐のセンスがあるな、負けた!と思った。
辞めてから一度も連絡を取り合うこともなく数十年過ぎたけど
Yちゃん、どうしてるかなあってたまに思い出すんだよね。
まゆぽ:
別に好きだったり、覚えようとしたわけでもないのに
「あの人、どうしているかしら〜」、ちゃんと歌えるねえ。
この前、中学の同級生数人とご飯食べたんだけど、
すんごく物持ちのいいヤツがいて、
修学旅行のしおりを持ってきたのね。
そしたらバスの中で歌うためなのか歌集がついてて、
「別れても好きな人」とか入っててのけぞったよ。
中学3年生がみんなでそれ歌ってたのかと思うと可笑しくて。

(amazon musicより)
流行っている歌の絶対数が少なかったんだろうね、昔は。
だからどんな世代も同じ歌を聴き、歌ってた。
そして覚えている。
って、横道に入っちゃいましたが、
「マサ斎藤に似ている」はすごい。
改めてWikiで写真見て、Yちゃんのセンスに拍手した。
ひと言のインパクトで忘れられないのは、松雪泰子似のまり子ちゃん。
大好きなひと言なんで前にも話したり書いたりしたかもしれないけど、
旅先で雨が降ってきて、旅館で借りた大きなこうもり傘をさして歩いてたら
突然しゃがんで「しいたけ」って言った。
唐突さと、美人顔とのギャップと、客観視した視点に萌えました。
北海道のわりと有名な家に嫁いで、今は音信不通になっちゃったけど、
どうしているかなあ。独特なギャグセンスが健在であってほしい。
つまみ:
あ、そっか!
たまに思い出すのは、発言や行動にセンスのある人なのか。
センスというか、インパクト。
確かに、美人に突然「しいたけ」やられたら
KOされて、折に触れ思い出すことになるかも。
ってことはさ、もし自分が誰かにとってインパクトのある
なにかをしていたら、思い出されてるのかな。
自分ではそのつもりじゃなくても、印象的なこと。
私、中学校のときに先生にミカンぶつけたことになってるからな。
ゼッタイやってないんだけど
それを主張している一派(一人じゃないのが恐ろしい)では
たまに、あの人、どうしているかしら♪と思われてるのかも。
‥不本意。
まゆぽ:
あはは〜。
ミカンぶっつけ事件によって思い出してもらえるつまみ師匠、
という形で自分に返ってきたね、このテーマ。
私、そういうのあるかなあ…?
思い込まれ案件としては、最初の会社の同期のYくんに
「まゆぽさん、源氏鶏太好きだよね」と記憶されてること。
はっきり言って、読んだことのない作家なので
そう思われていることがいいのか悪いのかも判断できないんだけど、
一体どこからその名前と私が結びついたんだろうと、
不本意というより不思議。
そして、「え〜、読んだことない作家だよ」と否定したにも関わらず、
Yくんの中でのその固定観念が強固らしく、
数年後に会ってもまたそう言われるんだよね。
きっと「あの人はどうしているだろう…」と思うたびに
脳内誤情報が再生されてより強い記憶として塗り固められていくんだろう。
誤った記憶と結びついてても思い出してもらえるのと、
すっかり忘れ去られているのではどっちがいいかなあ?
口裂け女みたいな都市伝説になってインパクトを残す人生も
それはそれで良い気もするよ。
今年は「福島のみかん投げ女伝説」を一緒に広めない?

みかん (株式会社長崎屋サイトより)
爽子
チチカカ湖にまた吸い寄せられて、コメントを残して去っていく。。。
本家と同様なことになってしまってるよね。(笑)
あの人~どうして~いる~~か~しいぃら~
読まずに歌ってしまいました。
「福島のミカン投げオンナ」不本意なイメージが記憶の上塗りを重ねられて
よりくっきりと色濃く発色してるんだよねえ。
悲しいような、おもろいような。
人の記憶ってあてにならないものですわ。
自分のことにあてはめたら。。。
二兎を追うもの・・・・
膝は相変わらず痛いけど、ほかのところは、自覚ないだけかもしれないけど、まあまあ元気。ありがたいね。。。と思う、神戸の震災30年の午後。
つまみ
爽子さん!コメントをしてくれることのうれしさ、ありがたさは爽子さんももちろんご存知だと存じておりますが(まわりくどい)本当にうれしいです!!
あまりに「ミカンをぶつけたよね」と断言されたので、言われた当時は「えーー!?自分の記憶から消し去ったってこと?ホントにやったのかな」ぐらいに思わされましたが、今は「やってない!」と腰に手を当てて言えます、だって嫌いな先生じゃなかったから。
冤罪ってこうして追い込まれていくのかなあと、規模が違い過ぎるけれど、袴田さんに心を寄せたりして、でもあまりに違うので逆に申し訳なくなったり。
震災から30年、当時はSNSも浸透していなかったけれど、映像や画像にその都度言葉を失い、なにかしたいと、ボランティアに行く職場の人になぜか大量のチョコレートを預けたことを思い出しました。
ぺるそな
思いがけず「マサ斎藤」を見て、私ものけぞりました。
まゆぽさん、つまみさん、こんばんは。
格闘技好きの夫からマサ斎藤氏のすごい言い間違いを何度聞いたことか。現役引退後、解説者になっていたマサ斎藤氏は「この試合は絶対見逃さないで」ということを言おうとして「目ん玉くり抜いて見てくださいっ!」と言ったとか。「くり抜いたら見えないじゃんねー」と夫は本当に嬉しそうな顔をして何回もその話をしていました。「『目ん玉』は『見開いて』だよね?」「『ひん剥いて』じゃない?」と続く轍の会話でした。
つまみさんが時々格闘技ネタを話されている時は、すごくニヤニヤして聞いています。
小林まことの『柔道部物語』『1・2の三四郎』、もちろん我が家にもありました。なので「これは俺の足じゃない作戦」を聞いた時もニヤリ。
我が家では『1・2の三四郎 2』の「生意気だぞ!シルバーバット!」と「伊呂毛 達譜利子」が流行りでした。
ちなみに私は桜五郎とコーキーちゃんのカップルが好きです。
カリーナさんが法事の読経を危うくすっぽかされそうになった話の時の「高田信彦が来ましたね」発言は夫に聞かせたかったです。きっと爆笑して「この人面白いなー」とってファンになったんじゃないかな。
あー、夫に会いたいっ!
まゆぽ Post author
いつものことながら、ぼんやりしていてコメントいただいたことに気づくのが遅すぎるだろ、自分、と喝を入れています。
爽子さん、「あの人 どうして いるかしら」って歌わないで言うのが困難なくらい頭に染み込んでいるメロディなんだよね。〜〜の連続、「一緒一緒」と思いました。
膝の痛み、続いているんですね。
私は我慢できず、昨日整形外科に行ったら、骨や関節の異常や変形でないなら、腿の前、後ろの筋肉ストレッチを膝が痛くない範囲でやることを勧められました。
痛い時は安静に、少し大丈夫になったらストレッチしましょう!
まゆぽ Post author
ぺるそなさん、コメントうれしいです。
格闘技はあまり詳しくはないのですが、昔じいちゃんと一緒に見ていたことを思い出すので、格闘技話は大好きです。
マサ斎藤さんの言いまつがいエピソード、爆笑でした。「目ん玉」と言うと「くりぬいて」出てきちゃう頭の回路があまりにらしくて。
最近、夫と交わした格闘技周辺の会話は
「トランプってあの人に似ていない、ほら…」
「フレッド・ブラッシー!」でした。
ガンビー
「マサ斎藤に似ている」で思い出したのが、中学の時同じクラスだった、とても可愛らしい友達のこと。髪を切ったけれど前髪を切りすぎたのではないかと、心配しながら言った「ねぇ、わたし竜鉄也みたいじゃない?」という言葉。
たぶんこの頃に竜鉄也の奥飛騨慕情がヒットしていたのでしょうね(笑)
顔の輪郭をくるりと丸く囲むようなマッシュルームカットのようなヘアスタイルで、本人以外は竜鉄也などとは思っていなかったので、その場に居合わせた人は「えー?!そんなことないよぉー」と言いながら、膝から崩れ落ちる勢いで大笑いしたのでした。まさかの発言と、とても可愛らしい彼女とのギャップがおかしくておかしくて、私の思い出キャラメルのひとつです。
今回の記事で、マサ斎藤さんという人を初めて知りました。
なかなかのインパクト!いつか何かとマサ斎藤さんがつながって面白いことがあるかもしれないので、ちゃんと覚えておこうと思います。
まゆぽ Post author
ガンビーさん、またまたすごいインパクトのある「私は似ている」を思い出して教えてくださり、ありがとうございます。
竜鉄也さん、私の脳内でマサ斎藤さんと同じ引き出しに入りました。
確かに前髪切りすぎると、みんな鉄也になるかも…。
つまみ
ぺるそなさん、コメントありがとうございます。
マサ斎藤!目ん玉案件、もーさすがです。
素晴らしい!
プロレスに限らず格闘技は、実況解説のとき、言い間違いの宝庫だったりしますが、これは横綱です。
私が笑ったのは、極真空手の大会で解説者が、もったいぶって言った「この選手は、転んでもただでは転びませんからねー」でした。
これは序二段ぐらいでしょうか😅
『柔道部物語』『1・2の三四郎』が混同していたりしますが、本当に面白かったです!
『1・2の三四郎』の岩清水の「君のためなら死ねるリスト」でも何度お腹を抱えて笑ったことか。
今、家にどちらもないので、こうして思い起こさせていただけて感謝です。
つまみ
ガンビーさん!
竜哲也!リュウテツヤ!
だめ、もうツボ過ぎる😆
確かに、同じ髪型だとしても、橋田壽賀子センセーじゃここまで笑いません。
本当に、友人知人関係もインパクトを残してナンボですね(そうなのか?)
これからも精進せねば(本当にそうなのか?)
コメントありがとうございました。
これからもよろしくお願いいたします。
つまみ
ぺるそなさん、しつこく返信します。
いただいたコメントの最後の一行を咀嚼しきれず、送ってしまいました。
ぺるそなさんにとって、格闘技にまつわる思い出はすべてご主人(何と書いていいのかわからず、この言葉でごめんなさい)にまつわることで、同じく格闘技好きの夫と暮らす私は、ぺるそなさんが書いてくださったエピソードに浮かぶ笑みがせつなくて、でも「せつない」なんて書くことが不遜のような心持ちになっております。
でもぺるそなさんが率直に「あー、夫に会いたいっ!」を締めの一言にしてくださったことが、やけにうれしいというか光栄で、そのことだけお伝えしたく、駄文を重ねました。
ですよねっ。
会いたいだろうなあー。
まゆぽ Post author
さらに駄文を重ねます。
ぺるそなさんの最後の1行に私も心を撃ち抜かれた思いでした。
でも、どう触れていいのかわからなかった。
なんでもないような会話を思い出して会いたくなる人、
「会いたいなー」と叫びたくなる人、
いるのに言えなかった。
叫んでくれたぺるそなさんに感謝しました。
ぺるそな
まゆぽさん、つまみさん、こんばんは
マサ斎藤のアップ画像から夫の嬉しそうな顔が思い出されて、スルスルと投稿してしまいました。最後の一行は自分でも「直球だったなー」とびっくりしています。マサ斎藤、恐るべし。さすが「目ん玉」と来れば「くり抜く」と脊髄反射し、巌流島で闘う男です。
まゆぽさんのお家では、トランプ氏からフレッド・ブラッシー(!)を連想されるとは、素晴らしいタッグチームですね。 「銀髪の吸血鬼」でしたっけ? 二つ名に昭和の匂いがします。特にプロレス好きではないのですが、まだネットがない時代に海外に行き、家にある日本語の読み物は夫の友人が送ってくれる「週刊プロレス」だけ、という三年間を過ごしたため、妙に色々知っている人になってしまいました。
つまみさん爆笑の「岩清水の『死ねるリスト』」🤣 もう漫画がないので読み返せないのですが、確か取消し線を引いたり新たに書き加えたりして(超アナログ)、まめにアップデートしていたような…可笑しかったー
返信ありがとうございました。
亡くなった人のことは美化しがちなので楽しかった思い出ばかり蘇りますが、もし生き返ってきたら半日くらいで軽くケンカくらいしそうです。それでもやっぱり会いたいなー(またもや直球で失礼)
つまみ
ぺるそなさん、こんにちは。
ネットのない時代の海外生活でそこにある週刊プロレス‥それはさぞや高下駄を履いた読み物だったことでしょう。
私も、格闘技関係は全部夫経由ですが、いつのまにかその自覚は消失し、マサ斎藤が瞬時にわかって驚かれたときも、あれ?なんでそんなに驚くのかな、そもそも、どうして私は知ってるの?と本気でポカンとしたものでした。
それにしても
>さすが「目ん玉」と来れば「くり抜く」と脊髄反射し、巌流島で闘う男です。
可笑しい😆可笑し過ぎます😆
岩清水の死ねるリストのところも、ぺるそなさんの絶妙な記憶に爆笑しました。
あったあった!取り消し線!
すぐ好きになって、すぐ幻滅して‥勝手にやってろ!男でしたよね、岩清水。
しかも、いつのまにか選手として試合に出て、無表情に反則ばっかりしてましたね。
‥ああ、読みたくなってきた。
あの、倫理観も道徳観もひっくり返すような、常識の固定観念を根本から張り倒す小林まことワールドをたまに自分に注入するのは、これからの人生に意外と必要なことかもしれないと思ったりして。
直球、いつでも投げ込んできてください。
キャッチできるかどうか‥いや、できていないとは思いますが、ふだん肩を温存して投げていない直球を時には投げる‥それが他の球種も使っていろんな自分で生きることにつながるような気がします。
なんか、抽象的な自己完結みたいでスミマセン!