「片付いていないことを受け入れる能力」って、すごいことなんだ。本日は、メルマガ配信しました。
わたしは大阪に住んでいるんですけど、ある仕事は、北海道の女性と組んでやっているんです。毎週、締め切りのある仕事なんでスカイプやサイボウズを使ってやりとりしているんですが、しばしば彼女から「今日は、吹雪になりそうなのでこれから買い物に行きます!」とか「いま、殻付ホタテが大量に届いたので処理をしてからPCに戻ります!」「これから義母の病院へ行ってきます」などの連絡が入ります。そのたびに行ったことのない北海道の風景やトロ箱に入った殻付ホタテの風景が目に浮かんで、わたしも「ぶらり旅」の気分になるというわけです。
彼女のようにSOHO(パソコンなどの情報通信機器を利用して、小さなオフィスや自宅などでビジネスを行っている事業者)と呼ばれるスタイルで仕事をしている女性たちに共通して感じるのは、そのマルチタスクぶり(マルチタスク:一度に複数の機能を果たすこと)です。
もちろん家事と複数かかえる仕事を、「華麗にこなしている」わけでも「スラスラこなせてしまう」わけでもないでしょう。日々、なんとか帳尻をあわせながらやっているんでしょうが、それでも家事も仕事もある一定のレベルから下がらないようにハンドリングしている様子が感じとれます。
どうしてなのかなあ~とずっと思っていたのですが、そこには共通点があることがわかりました。
彼女たちは、「(仕事であれ、家事であれ)一つのことを中断するときは、迷いなく中断し、別のことに集中」します。まあ、ここまではどんなノウハウ本にも書いてあるでしょうし特に新鮮味なし。問題は、ここからです。彼女たちは、「一つのことが片付いていないことに目をつぶる(気にしない、もしくは、いったんあきらめる)のが上手」ということです。
さらに、「仕事と家事の優先順位に差がない」のも特徴です。別に、仕事の優先順位が高いわけじゃないんです。どうも、どちらも「やるべきことリスト」に入っていて、そのときに応じて順位を変更しつつやっている感じ。どちらもやらなければならないし、やったほうが幸せだし、どちらも「わたしの仕事だからやる」という淡々とした姿勢です。
わたしも、彼女たちよりは格段にズボラですが、「今日は遅くなるなあ」と思いながら、仕事を中断しフツーに夕飯を作っていることに思い当たりました。時間にゆとりのある日も、締め切り前もかける手間はほとんど変わりません。ごちそうでもないけど、インスタントでもない。後片付けの手間もあんまり考慮していません。締め切り時間から逆算して夕飯後、先に仕事をするか。仕事をしてから後片付けをするか、を決めるぐらいです。そういう人、きっと多いと思うな。
というわけで「これから殻付ホタテをさばいて、刺身にしてからPC前に戻ります!」とスカイプで告げられても、まったく問題なし。彼女は、殻付ホタテをさばき終えたら、手を洗って、やや磯臭くなった冷たい手で机に戻り、仕事に集中してくれることがわかっているからです。
マルチタスクの極意は、「片付いていないことを期限付きで受け入れる」ことだと思います。無期限だと生活も仕事も荒れますから、そこはやっぱり期限付き。ただ、「これが終わってしまうまでは、あれに手をつけられない」だと、これまた仕事オンリー、家事オンリーにならざるを得ない。マルチタスク能力が広く認められて、育児と仕事の片付かなさを両方受け入れつつ働く人のスゴさが評価されること。とても大事だと思います。
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