「こうしたい」と「仕方ない」を適度にミックスして、よき折り合いを。
仕事で知りあった30代の女性からメールをもらいました。小さなお子さんのお母さんで、正社員採用が決まったとたんにパートナーが転勤になりそうとのことで「すぐに辞めなくてはいけないかもしれません」と書いてありました。
ああ。そうかあ!すごく優秀な女性だったので仕事と結婚生活の狭間で悩んでいるだろうなあ。あまり言えることはないけれど、返事を書きました。
「夫婦といえども別の人間。それぞれの転機や変化があり、波乱が訪れますね。
思うようにいかないこともあるかと思いますが、〇〇さんの魅力と能力があればきっと大丈夫。「こうしたい」と「仕方ない」を適度にミックスして人生で一番、エネルギーに満ちた(だからこそ苦労も多い)時期を楽しみながら、ブーブーいいながら乗り越えてください。応援しています」。
書いてみて、「あ。これ、自分に向けての言葉でもあるな」と思いました。とくに「『こうしたい』と『仕方ない』を適度にミックスして」というところ。人生の一時期、「こうしたい」という思いに集中できる時期があったとしても、あるとき「仕方ない」と思わざるを得ない事情が訪れる。
「こうしたい」と「仕方ない」の配合率を工夫しながら臨機応変に変えていかないと「こうしたいのにできない!もうイヤだ!」とか「ああ。仕方ないよねえ。何を考えてもムダだ」となってしまいがちです。「こうしたい」を続けるためにも「仕方ない」と自分を許したり、状況を受け入れたり…自分だけではどうにもできないこととの折り合いをつけたほうがいい。
日々、あきらめでも投げやりでもない「折り合い」を繰り返して生きるのは、やわらかい不屈の精神かもしれませんね。素敵な老いというのがあるのかどうかわかりませんが、もしあるなら、「希望を捨てず、自覚的に折り合いを重ねて、よい方向に人生を導いてきた今日までの道のり」なんじゃないかと思うようになりました。
オバフォーは、今週も土曜日まで毎日更新します。
憧れの先輩は、だれですか?老いのモデルにしている人はいますか?オノ・ヨーコさんや岸恵子さんなど強い女性が登場しています。あなたの憧れの先輩も教えてくださーい。
カレー記念日は、わたしもお風呂に入る前、いつも心で叫んでいます。みなさんも心の叫びをカレー短歌にして投稿ください。お待ちしていまーす。
Jane
「希望を捨てず、自覚的に折り合いを重ねて、よい方向に人生を導いてきた今日までの道のり」というところが、ピカーン!と光って見えました。最近非常に疑問に思っていたことの謎が解けた!という感じです。投げ出してしまったら終わりですね。