歓喜の歌 第二楽章 迷子
ひな祭りも終わり春の気配がまた少し濃くなって、我が家の近くの植え込みの沈丁花も咲き始めました。母の実家にも大きな沈丁花の木があり、子供のころ毎年春休みに泊まりに行くと、少し澄んだ優しい香りで迎えてくれました。私にとって沈丁花の香りは春休みの香り。
初回の合唱の練習で楽譜を持たずに2時間半の練習を何とかやり過ごした私は、帰宅後すぐに指定されていた音楽の友社の第九の楽譜をAmazonで購入しました。そして手に入れたピカピカの新しい楽譜を強力な武器かお守りを持ったかのように、張り切って2回目の練習に臨んだのです。
練習が始まって指導の先生の「〇〇ページの△小節から~」の掛け声に、張り切って新品の楽譜の〇〇ページを開きました。あれれ・・・△小節って?そんな数字はどこにも見当たらない。そもそも小節ってなんでしたっけ?楽譜をきちんと見たのは数十年ぶり(そもそも初回の練習は楽譜なし)だったので、小節の意味もすっかり忘れていました。
とりあえず歌うことよりもまず小節の謎を解かなくては。周りの歌声を聞きながら目を皿のようにして楽譜を見まわすと、五線譜の初めに書かれているト音記号の上に丸で囲まれた数字が書かれていました。次の数字が書かれているところまでの差は何なのか。見ているうちに五線譜の区切りの数らしいこと気が付きました。五線譜のひとつひとつの小さな区切りが小節だったんですね、って超低レベル。
けれどまだ謎が残ります。〇〇ページを開いたのになのに△小節じゃないのです。そして私の楽譜は読みカナのついた物なのですが、聞こえてくる歌声と書かれている読みカナが全く違います。〇〇ページなのにページが違う!今どこを歌っているのかわからない・・・。楽譜の中ですっかり迷子になっていました。
頭の中を?でいっぱいにしながら顔をあげると、前の列の人たちの楽譜が見えました。私が見ているページと明らかに♪や記号の様子が違います。そうだ、あの感じの♪や記号が載っているページを探そう。そう考えてページをめくっていくと、同じような景色のページを見つけました。それは先生が言っていたよりも6ページも先。
WHY?と思い先生のほうを見てみると、譜面台に置かれた先生の楽譜の表紙が目に入りました。私の楽譜と表紙が違う・・・。おそらくプロが使う楽譜には読みカナなんて書かれていないのでしょう。その分のスペースが6ページの差になったのかもしれないし、楽譜が手に入り嬉しくなってコーラス歴30年の義母に見せた時に「大きくて見やすわ~」と言っていたので、大きくなって見やすい分ページが増えたのかも。
結局2回目の練習は先生の言ったページ数から6を引いたページを開けて、小節数を確認し、その作業にもたつき迷子になると、前列の人たちの楽譜の景色と同じページを探して、カタカナの全くわからないドイツ語の歌詞を周りに合わせて読む(唄う)という作業を繰り返し、第九初心者中高年の眼と脳みそはくったくたに疲れてしまったのでした。
okosama
読みかな付き!
そして、なんという脳トレ!
ガンバレ!ゆみるさん
読んでるだけで、緊張してます(汗)
ゆみる Post author
okosamaさま
応援ありがとうございます!
脳の中で新たなシナプスの回路が伸びました?
参加者の2~3割は初心者のようだったのですが、
練習は初心者向けじゃなかったんですよね、とほほ・・・。
もう楽譜を見るのも嫌になりました^^;
ということで次回に続く~w
爽子
うわー、スパルタの脳トレ、お疲れ様です〜。
6ページって、ずっと変わらないのかしら、想像するだけで、ヘトヘトになりそうです。
先生の楽譜と同じのは売ってないのかしら。
ゆみる Post author
爽子さん
体調は上向かれたでしょうか。
そんな時もコメントをありがとうございます!
新しいことにチャレンジすることは
脳の刺激になって良いと聞きますが、
刺激ありすぎでした~。
先生の楽譜の中身を休憩時間にチラリと
拝見したのですが、音譜だけだったんです。
私には読み仮名付きじゃないと無理なので、
先生と同じ楽譜は即諦めましたw