お国柄・その2 : 卯の花
前回、時間がくるときっちり仕事を切り上げるカナダ人の話しをしました。
「たとえほんのちょっとでも延長はせん!」という彼らの働き方を、
けじめがあっていいと思うか、ちょっと情が薄いと思うか。
ただね、時間内ならなかなか頑張ってくれるのもカナダ人です。
(まぁ、頑張ってくれない人も時々いますが)
ある日、友人Y(日本人)から「ある曲のタイトルを知りたい」と言われました。
ラジオで聞いた曲のCDを買いたいのだけど、タイトルがわからないというのです。
彼女曰く
「英語の歌詞は聞き取れなかったけど、Sunday morningって感じの曲」
って・・・そんなんじゃわかんねーよ!
次に彼女、鼻歌でメロディーを歌い出しました。
「フーンフーン フーンフーン フンフン」
わかるわけがない。
が、その時ふと思い出した。
ダウンタウンのCDショップで、
「この曲のCDを探してる」って店員さんに歌って聞かせてる人がいた。
その話を聞いた友人、早速CDショップへ出かけました。
まずは、それらしきジャンルの売り場へ。
店員の前で「この曲を知りませんか?」と言って
「フーンフーン フーンフーン フンフン」
店員、「知らないなぁ」
普通ならここで終わってしまうところですが、
「僕は知らないけど・・・こっちへ来て」と彼女を別の売り場へ連れて行きました。
その売り場の店員を呼んで
「さぁ、もう一度歌って、彼に聞かせてやって」
仕方ない。
「フーンフーン フーンフーン フンフン」
がしかし、店員その2も「うーん、聞いたことないなぁ」
普通なら、いよいよここで終わりなのですが、
「その曲、どこで聞いたの?」
ラジオから流れてきたという友人に
「僕は知らないけど・・・こっちへ来て」
次は何を?!
カウンターの電話を取ると、どこかへ電話をかけ始めました。
何やら喋ったと思うと
「さぁ、もう一度歌って、彼に聞かせてやって」
一体どこへ電話したのかと聞くと
「ラジオ局だよ」
まじか?!
<一体どれだけ歌わされるのか・・・>
ことはもうYの気持ちを超えて、
CDショップとラジオ局のプライドをかけた大きな問題になりつつありました。
ええい、ここまできたらとことんいくぜ!
「フーンフーン フーンフーン フンフン」
結局どうなったか、って?
ラジオ局の人もYの鼻歌では曲名を探り出すことができませんでした。
ただ、何度も何度も彼女と一緒に歌って
「OK、覚えた。絶対に調べ出すから、連絡先を教えて」
そして、その後しばらくして「ごめんね、わからなかった」と連絡があったそうです。
カナダ人、時間外は働かないけど、時間内はいい加減なことをしない人たちです。
みんながみんなじゃないけれど、だいたいそんなお国柄です。
と、なぜ2週に渡ってカナダの話をしたかというと、
この記事が更新される頃、私はカナダにいるからです。
(あくまでも予定。何事も起こらないことを祈る!)
次回はカナダでの食について色々レポートできると思います。
お楽しみに。
さて、前回は頑張りすぎない一品を紹介しましたが、
今日は、ちょっと頑張ったように見える(でも簡単)一品をご紹介。
『卯の花』です。
ちなみに、卯の花でちょっと調べてみたら「主に関東地方での呼称」とありました。
関東以外の方、おからを卯の花って呼びますか?
『卯の花』

- だし汁、醤油、みりんを合わせておきます。
おからはどんどん水分を吸ってしまうので、それぞれの調味料を別々に加えると
味付けが難しくなります。 - 人参、いんげん、しいたけを5ミリほどに刻みます。
長ねぎは縦半分に切り、5ミリの輪切りにします。 - 鍋で油を熱し、そこへ豚ひき肉を加えて炒めます。
- 豚肉に火か通ったら、2の野菜を加え、さらに炒めます。
- 鍋におからを加え、焦げ付かないように注意しながらまたまた炒めます。
- 1の合わせ調味料を少しずつ鍋に加えていきます。
おからが煮汁をすべて吸い込んだらまた加え、吸い込んだら加え、と
様子を見ながらやってみてください。
好みにもよりますが、ぽろぽではなく、びしゃびしゃでもなく、
しっとりと仕上がったところで出来上がりです。
※ひき肉の代わりに、むきあさりやちくわを使っても美味しいです。
カナダでは、美味しいものはもちろん、珍しい食べ物、不思議な食べ物、
色々なものにチャレンジしたいなぁ。
ミカスでした。