食の充実、暮らしの充実:豚こん
伯母が入所している特別養護老人ホームの敬老会に行ってきました。
申し込みをすれば家族もビュッフェ形式のランチがいただけるというので、
妹と2人で申し込みをして参加しました。
ビュッフェ大好きの私たち姉妹、参加しない手はありません。
というのは冗談。(いや、かなり本気)
以前、母のグループホームの食事会に出席した際に、ほとんどのご家族が参加されているのを見て、「私が参加しなかったら母は寂しい思いをしたかもしれないなぁ。来てよかった」と思いました。それを思い出して、伯母に寂しい思いをさせてしまうのもなんだかなぁと考えたのです。
私たちがホームに着いたのはスタート時間の11:30を5分ほど過ぎたあたり。
エントランスを入ってすぐの広いホールにたくさんのテーブルがセットされ、入所者さん、家族、スタッフ、ボランティアの皆さんでにぎわっています。その中のすぐに見える位置のテーブルに、伯母は座っていました。車椅子のためどなたかが手伝ってくださったのでしょう、伯母の前にはすでに美味しそうな料理がいっぱい盛られたトレイが置かれていました。
こんなにたくさんのメニューが?!と驚きながら会場を見渡すと、ホールを囲むようにずらりと長机が並び、その前に入所者や家族の行列が。
20人ほどの調理スタッフの方がぞれぞれの料理を皆さんのお皿へ取り分けています。
「本格的じゃん」と驚きながら、「さあ、お好きなものをどうぞ」というスタッフに促されて、私たちも列に並びました。
奥さん、見て、見て、見て!
豪勢でしょ?!
あまりの楽しさに「いやぁん、全部食べたくなっちゃう~!!」とはしゃぐ私に、心優しいスタッフさんが「全部食べちゃってください!!」なんて神発言をしたものだから、ほぼ全部いただいちゃいました。
ほぼ、ね。
ミニケーキは他にも種類があったし(全部欲しかったけど遠慮しました)、和菓子や、そうそう小豆粥もありました。
全て手が込んでいて、もちろん美味しいビュッフェランチ。浮かれに浮かれてぱくついていると、伯母の二の腕のあたりに名札がつけられていることに気づきました。ユニットが違う入所者さんやスタッフでもコミュニケーションがとれるようにということでしょうけれど、更に名前の下には「きざみ食」と伯母の食形態が表記されていたのです。果たして、伯母のトレイに乗った料理、固めのものはちゃんと小さめに切られていました。
たださえ手間のかかりそうな料理をこれだけ多くの種類、これだけの人数分調理した上に、当たり前ではあるものの、それぞれの入所者さんのコンディションに合わせて配慮する。(ちなみに、食事会は2部に分かれていて、参加者は優に100人を超えていました)どれだけ時間と手間をかけてくれたのかしらと、家族としてはとてもありがたく思いました。
私は根っからの食いしん坊なので尚更なのですが、食の質というのは日々の生活の質を決めると言っていいくらい大切なものだと思っています。
伯母のホームでは、普段の食事でも、ハヤシライスにとろりと生クリームが回しかけてあったり、『世界の料理Day』があったりと、気配りや工夫がされています。決して高級なホームではありません。地域の中では極々一般的な施設だと思います。それでも、できる範囲の中で頑張って下さっていることがひしひしと伝わってくるのです。
伯母がこの施設に入所をしてからからまだ3ヵ月弱しか経っていませんが、ここを終の棲家として穏やかに暮らしてくれるのではないかと、私は期待しています。
さて、こんなふうに家を長時間空ける時、私は父に一日分の食費を渡して、自分の好きなものを買って夕食にしてもらうようにしています。
でも、夏の暑さも収まって涼しくなっていくこれからは、何か作り置きをして出かけようかと考えています。
前日に煮ておくと美味しさが増す煮物などはそんな時にぴったりの一品ではないかと思います。
というわけで、今回の一品は『豚こん』です。豚ばら肉とこんにゃくを煮込むという簡単なものですが、しっかりめに味を付けるといいおかずになりますよ。
『豚こん』
- フライパンでこんにゃくをから炒りします。
こうやって水分を飛ばすと味がしみ込みやすくなると、大原千鶴さんの本(下記参照)で読みました。しみます。
ちなみに、この写真はねじり糸こんにゃくを使ったものです。
糸こんにゃくをねじり合わせて直径2センチほどの筒状にしたもの。こんにゃくとはちょっと食感が違います。私はこんにゃくよりも好きです。 - 豚バラ肉をひと口大よりやや大きめに切ります。
- 深めのフライパンに油を引き、2の豚肉を炒めます。
- 豚肉に火が通ったら、1のこんにゃくをフライパンに加えて炒めます。
- 砂糖を加えて炒め合わせた後に、針生姜、醤油、酒、みりん、水を加え、蓋をして中火で加熱します。
最終的には煮汁を煮詰めるので、水は多すぎないように。食材の表面まで煮汁が回らないようであれば、落し蓋をした上に普通の蓋をして煮ましょう。 - こんにゃくと豚肉にある程度味がしみたら、蓋を取って煮詰めます。
- 煮汁が少し残る程度まで煮詰めたら出来上がり。
前日に作って味をしみ込まる場合は、6の煮詰める前の段階で火を止めて一晩置きます。翌日食べる直前に再度加熱して煮汁を煮詰めましょう。
先週もお知らせしましたが、11月16日(土)にカイゴ・デトックスin京都を開催することになりました。
現在、クラウドファンディングで参加申し込みとご支援を受け付けています。
5,000円以上のご支援で、in京都イベントへご参加いただけます。
尚、このクラウドファンディングで集まった支援金は、今回以降のカイゴ・デトックスの運営費用の一部として使わせていただきます。
オバフォーサイトでも後日改めて参加者募集をしますが、クラウドファンディングでご支援くださった方にはそのリターンとして優先的にお席をご用意します。
in京都は定員40名のイベントです。 参加を希望される方は、ぜひクラウドファンディングからのご支援をお願いいたします。
(今回5,000円以上のご支援を下さった方でin京都には参加しないという方は、
次回以降のカイゴ・デトックスへ優先的にご案内いたします)
今回は、canvaskyotoさんの素敵なケータリングビュッフェでランチを楽しんだ後にトークミーティングとなりますので、美味しいランチとぶっちゃけトークによる楽しいデトックスタイムになること請け合いです。
ぜひ、ご参加ください。
既に沢山の方からご支援、in京都への参加表明をいただいています。どうぞ、プロジェクトサイトをのぞいてみて下さい。11月に皆さんにお会いできることを、デトックスフォー一同楽しみに待っています。
ミカスでした。
アメちゃん
ああ、これはどこかホテルのビュッフェですか?ってぐらい
カラフルで美味しそう!
お料理もですけど、お品書きもイラストや可愛らしい文字を使ってて
優しさにあふれてますね。
なんかスタッフのみなさんの
「入所者の方に楽しんでもらいたい」という想いが伝わってきます。
私の母も、最近デイサービスに週1で通いだしたんですけど
お昼ごはんが美味しくて、品数もたくさんでお腹いっぱいになるので
夕ご飯は食べないって言っています^_^。
ミカス Post author
アメちゃんさん
本当に美味しくて、楽しいランチでした。
たとえどんな状態であっても、やっぱり食って大切ですよね。
アメちゃんさんのお母さまもご飯が美味しいデイサービスに通えてよかった。
週に一度のデイサービスが楽しみになりますよね。
夕飯が食べられなくなっちゃうのはちょっと困るけど(笑)