プレッシャー:ある日の献立
新型コロナウイルスの影響で、母のグループホームと伯母の特養が、当面の間面会禁止となりました。
どちらの施設からも手紙でお知らせが届いたのですが、それを読んだ時、私は正直ほっとしました。

伯母が入所している特養は電車で3時間近くかかる場所にあるのでさほどではないのですが、母のグループホームは車で10分ほどで行ける場所なので、ある程度の頻度で面会に行かなければならないというプレッシャーがあります。
面会に行くのがとてもイヤというわけではありませんが、決して楽しみだというわけではありません。行くたびに「いつ帰れるの?」とめそめそとされるので、正直、こちらの気持ちもどんよりとしてしまうのです。積極的に「会いに行こう!」とはどうしてもなりません。
「面会に行かなければならないというプレッシャー」と書きましたが、このプレッシャーは一体どこから来るのでしょうか?
めそめそする母によってこちらも憂鬱になってしまうということもありますが、それがプレッシャーになるということはさほどありません。
それよりも、私の面会頻度が施設のスタッフさんにどう思われているかという私の勝手な恐怖心が私にプレッシャーをかけるのです。そう、自分で自分にセルフプレッシャー。

車でわずか10分とはいえ、私は免許を持っていないので、妹と一緒に行かなければなりません。妹は仕事をしているので、ホームへ行けるのは週末だけ。
ならばその週末は必ず行かなきゃいけないだろうか。毎週行かないと薄情だと思われるだろうか。「ミカス母さんちのご家族、あまり来ないわね」なんて言われたりしないだろうか。
家族の情やら、娘としての良し悪しが面会の頻度で計られてしまうのではないかとおどおどしてしまう私がいます。
娘としての良し悪しって何だよ…。
そこへ届いた「面会禁止」の知らせは、まるで 免罪符、伝家の宝刀、黄門さまの印籠…
「あちらが『来るな』と言うのだからしょうがないよね。行けないよねぇ」と、言いながらちょっとほくそえんでしまう私なのです。
新型コロナウイルスの影響は他にも色々な形で生活の中に出てきています。
紙製品の不足で、ここしばらくキッチンペーパーが手に入りませんでした。
私は調理時に割とキッチンペーパーを使うので、ロールが減っていくことに焦りつつも、これを機にもう少し資源を大切にするように心掛けなければと考えるようになりました。実は、「手に入らない」いう私の愚痴を聞きつけて、何人かの友人が「売ってたよ」と自宅までキッチンペーパーを届けてくれて、今やペーパー大尽なのですが、それでもこれからは調理時に使うペーパーの量を減らすことを心掛けていこうと思っています。
ミカス家の献立 #3

- 鯛のかぶと煮
- スナップえんどうとしいたけの卵炒め
- 春菊の胡麻和え
- 菜の花わさび漬け
- キムチらっきょう
回転寿司で食べたかぶと煮が美味しかったので(意外と身が多くてびっくり)、今まで買ったことのない鯛の頭を買ってみました。
豆腐と一緒に煮付けてみましたが、もう少しこってりと照りのある煮方ができないものか、只今修行中です。どなたか煮魚のコツを教えてください。
スナップえんどう、最近ちょっと安くなってきたと思いませんか。
大好きなのでうれしい!しょっちゅう買っては色々と料理していますが、卵と一緒にさっと炒めるのが一番好きです。皆さんはどんなふうに使っているのかなぁ、スナップえんどう。
スナップえんどうと同様、ちょっとお高くて今まで手が出なかったのが春菊です。近所に野菜の直売所が出来てからは1把100円足らずで買えるので、しょっちゅう胡麻和えを作っています。「困った時は胡麻で和えろ」が私のモットーなので(笑)、白ゴマは常にストックされています。
菜の花わさび漬けとキムチらっきょうはパルシステムで。
パルシステムは、母を家に置いて買い物に出るのが難しくなった時に始めました。カタログを見ながらあれこれと選ぶのも、「今週は何が届くんだっけ?」と配送を待つのもなかなか楽しい。魚の干物や、珍しい総菜、漬物などは今もパルシステムで頼んでいます。
もうしばらく続きそうな新型コロナウイルス騒動。
面会に行かずに済むのはちょっとうれしいけれど、やっぱり早く収まってもらいたい。色々な楽しみがどんどん奪われちゃうのが本当に腹立たしいですよね。
そんなヤツに COVID-19 =コーヴィッド・ナインティーンなんて映画に出てくるスパイみたいな洒落臭い名前が付けられているというのがなんとも気に食わない私です。
ミカスでした。
ちゃま
全く同じ心持です。
私の母は半年程療養病院で治療を受けた後、要介護5で特養で過ごしています。
「不要不急の面会はおひj変え下さい」の書面を読んだとき、本当に解放された気持ちがしました。「仕事の休みの度に顔を見に行かなくてもいいんだ」と不謹慎に思っている自分をどこかで責めている私が居ます。スタッフの方々に対し、要らぬプレッシャーを感じていたので。
コノ疫病騒動の間に行けなかった眼科や耳鼻科や買い物や美容院に出かけ、庭の草むしりと枝はらいと計画立てています。50代半ばになると一度に済まそうとすると、翌日仕事で使い物にならない人間になるので、今日は何する、次は何すると済ませてます。
あぁ、まさに私の事を書いて下さったと思いました。
ミカス Post author
ちゃまさん
ほっとしますよね。
だって「来なくていい」って向こうが言ってくれたんだもの。私が行かないんじゃないんだもの。
行かなくていいということ自体と、行かなくても薄情だと思われないんだ(思っていないと思うけど)ということに心の中でガッツポーズですよ。
特に、スタッフさんたちに対して感じてしまうプレッシャーは、こちらが勝手に感じているだけなのに、なかなか厄介なものですからね。
コロナ騒動自体は厄介ですが、ある意味これは介護者にとってはお休みだと考えて、いつもできないことをやりましょう。
しっかり手を洗って、ご飯食べて、体動かして、眠って、感染しないように気をつけて、有意義な「休日」を過ごしましょう。
アメちゃん
私もミカスさんの立場だったら、ぜったいホッとするな。
私はそんなに介護に関わってないけど、
「そろそろ週末に(姉の負担を減らすために)田舎に帰った方が良いかなぁ…」
とモヤ〜っとしてるところに、急な仕事が入ったりすると
あー、帰らなくていい〜って内心ホッとします。
母本人はとくになにも感じていないみたいだけど、
姉にどう思われるかなぁって、いつもモヤモヤしてますね。
そうそう!
COVID-19なんて映画のタイトルみたいな名前付いてるんですよねー。
誰も呼んでないけど。。
私は、ここだけじゃなく結構いろんなSNSで皆に呼ばれてる
「新コロ」が好きで、そう呼んでます。
ミカス Post author
アメちゃんさん
そうですよね。介護に関わっている人は、ほんの一瞬でもそこから解放されると分かったらほっとしますよね。
それと同時に、周り(介護スタッフや家族)からどう思われているかも気になってしまう。因果なものです。
コーヴィッドナインティーンなんて、ハリウッド映画のタイトルのような名前より、新コロですね。
新コロ野郎め‼︎
ちゃま
度々すみみません。
お先走りで確認しないで文章でした。
誤「おひj変え下さい」→正「お控えください」
恥ずかしい、失礼しました。
ミカス Post author
ちゃまさん
いえいえ、大丈夫ですよ。
わざわざありがとうございます
kokomo
ミカスさま、今回の献立も旬のものを使った彩鮮やかな献立!
かぶと煮は食べ盛りの子供達に視覚で満足感を与えるという素晴らしい効果を持っているので、スーパーによざげなものが入った時には作りますが、私も煮魚は上手にできません。
煮魚といえば、今は亡き祖母が作ってくれた煮魚を思い出します。祖母は東北出身だったせいか煮魚の味付けが濃く、出された煮魚はいつもほぼ真っ黒状態。魚の良さを思いっきり殺すような味付けでした。でも、最近懐かしく、決しておいしくはなかったあの煮魚の味を思い出すんですよね。私の料理も「美味しくはなかったけれど...」といつか子供達が思い出してくれるといいなぁ、なんて思いながら作っています。
ミカス Post author
kokomoさん
金目鯛の煮付けなんかは、おばあさまの煮付けのように濃い色でしっかり煮付けられてますよね。
私が目指すのはどちらかというと、おばあさまのようにしっかりと色の付いた煮魚なんですが、どうしても出来ないんです。
いつか誰かが懐かしく思ってくれる料理を作ることが出来たらうれしいですね。