元気だとは限らない:小さな器
坐骨神経痛が再発しました。
今年の3月に発症したのですが、その約2か月後にウソのように痛みが消えたのです。
何か特別なことをしたわけでもなく痛みが消えたのですから、完全に治ったわけではないのかもしれないなとは思っていましたが。
前回同様、父の四点支持の杖を使って家の中を移動していますが、とにかく痛い。
歩くこと、立っていることがとても辛いので、些細な家事が大変です。炊事、洗濯干し、ゴミ出し、食器洗い。歩いて外出することができないので、買い物や郵便局へ行くなどの用足しもできません。
数日前の朝、ゴミ出しに出た時のことです。左足を引きずり、前かがみで老婆のようにゆるゆると歩く私に気付いたご近所さんが声を掛けてくれました。「一体どうしたの?」
一度治まった坐骨神経痛が再発したという話に始まり、グループホームに入所している母の様子や、運転免許を返納しデイサービスに通う父のことなどを立ち話。「あらまぁ大変」と聞いていたご近所さん、「どうしても車が必要な時は遠慮なく声を掛けてよ。私ももう後期高齢者だけど、まだ運転は大丈夫だから。近場なら乗せていくわよ」と。庭仕事もてきぱきとこなす様子からはとてもそんなお年とは思っていなかったのですが、さすがに他所の後期高齢者に運転をお願いして出かけるわけにもいきません。とはいえ、そんなふうに言って下さるのは本当にありがたい。
「子供も孫もちっとも顔を見せなくてね、こうして誰かと話ができるだけで楽しいの。だから、本当に遠慮なく言ってね」
そうか、このご近所さん、旦那さんが亡くなってからずっと一人暮らしでした。お子さんたちは県外で家庭を持ち、まだまだ油断できないコロナ禍で会える機会もかなり減っているのでしょう。
ふと、「元気(だとされている)な高齢者」はどうやって生活の不便や不安と折り合いを付けているのだろうと考えました。
なんとなく、『要介護認定を受けている人=介護が必要な人=大変』という、ある意味大雑把な認識は世の中に定着していると思います。もちろん、要介護認定を受けている人は支援や介護が必要と認定された人ですから、持病があったり、身体機能や認知機能の低下があって大変なのです。
ただ、要介護認定を受けるほどではない人だからといって「元気」というわけではないのだよだなあ。
高齢者だもの、1人で暮らすことが不安だったり、家族に言えない体や心の小さな不具合があったり。
もしかしたら社会は、私たちは、そういう人たちを取りこぼしてはいないだろうか。そういう人たちのことが見えていなかったり、見えないふりをしていないだろうか。
そんなことを考えているうちにあっという間に11月も終わり。
さて、今月お休みをいただいた在宅デトックスですが、12月は「今年の疲れ、今年のうちに。在宅デトックス大忘年会」を開催すべく、ただいま日程を検討中です。介護経験者も、介護真っ只中の方も、介護未経験の方もぜひご参加下さい。美味しいものを食べながら(ご自分でご用意頂きますが・笑) 今年の憂さを晴らしましょう。日程や詳細は次回のミカ料でお知らせしますね。
さて、3回に渡って私のお気に入りの器を紹介してきましたが、今回が最終回。最終回にご紹介するのは「小さな器」です。
小さな器
年々家族の形が変わり、今では高齢者と中年の2人暮らしとなった我が家。普段使いでは大皿や大きな煮物鉢などはほとんど使わなくなりました。そのかわり、一人分の料理を少しずつ盛り付けることができる小さな器が役に立つようになりました。それぞれの食べる量自体も減ってきているので、小さな器は大活躍です。
上の段の左にある角皿やその下の鉢は、煮物や和え物を盛り付けるのに便利。手前の長皿は、3種くらいの料理をほんの少しずつ盛り合わせるとなんだか高級な前菜盛り合わせのように見えてしまうから不思議です。
真ん中の鳥の模様の湯飲みは、ポタージュやフラン(洋風の茶わん蒸し)、デザートにも使えます。
そうそう、初回にご紹介した砥部焼の小鉢も、小さくなった家族にはピッタリの器でしたね。
家族の形によって、便利だと思える器も変わってきます。今のあなたにとって一番役に立つ器は?と尋ねられてすぐに浮かぶ器はありますか?
ミカスでした。
Jane
ミカスさんのお話上手とお料理で、家カフェできそう!英語クラスプラスお料理とかも楽しそう。もう器もそろってる。
坐骨神経痛お大事に。
ミカス Post author
Janeさん
ありがとうございます。早く痛みがなくなるといいまですが。
家カフェ、いいですね!
でも、あまりこ洒落たことができないので、お昼限定の定食屋をやってみたいです。
お店を閉めた夕方は、店内の小上がりを使って近所の子供におやつ付き英語教室なんていいかも。
アメちゃん
あ!楽しそうですね、家カフェ。
手伝いますよ、ミカスさん。
ちょっとした和え物ぐらいだったら大丈夫(笑)。
接客も、学生時代に京都のお寿司屋さんでバイトしてたのでだいじょぶ。
手書きのメニューとかも描きますよ〜。
ついでに食材の仕入れにも行きますね。
ああ、楽しそうだなぁ(妄想)。
寒くなりましたから、どうぞお大事に。
ミカス Post author
アメちゃんさん
ぜひ手伝ってほしい!
定食屋だけど。あ、定食カフェにしましょう。
手書きのメニューが書けるなんてアメちゃんさん最高!
その際には色々お願いしますね。
アメちゃんさんもご自愛くださいね。