5月27日はカレー記念日

カレー記念日

出かけるか つぶやいたまま 昼過ぎぬ

5月27日はカレー記念日

Jane

投稿はこちら

カレー記念日とは?

加齢を実感したら、それはカレー記念日。
抗ったり笑い飛ばしたりしながら、毎日華麗に加齢していきましょう。

あなたのカレー記念日も、教えてください。
五七五七七形式で、下の句は「○月○日はカレー記念日」なので
上の句の五七五だけ送ってね!

日付は掲載日に変えさせていただきます。

みんなのカレー短歌 一覧 >>

ゾロメ女の逆襲

【月刊★切実本屋】VOL.22 脳福(造語)について

30代40代に比べて、めっきりミステリーを読まなくなった。

全く読まないわけではないが、30代ぐらいのときは読む本の9割ぐらいはミステリー系だったので、1割程度の現在と比べると、その変化に望郷、哀切の念すら覚える(おおげさ。しかも使う言葉が間違ってる)。

どうして読まなくなったのだろう。中年になって、現実の方の「先が読めない」という意味でのミステリーに翻弄され、それだけで十二分にお腹いっぱいなので、活字でまでハラハラドキドキしなくてもいいと思うようになったからだろうか。それとも、昨今のミステリーによく登場する、心が欠落した登場人物や希望のかけらもない絶望的な状況への耐性がなくなったからなのか。…きっと「どっちも」だな。

そんななか、最近、読んだふたつの小説はどちらもミステリー要素が強かった。厳密にはミステリーというジャンルではないのかもしれないけれど。

辻村深月さんの小説を初めて読んだ。『かがみの孤城』だ。

2017年に発売され、昨年の本屋大賞を受賞したこの小説は、生きづらさを抱えた7人の中学生が、鏡を通り抜けひとつの家に集まるというSF仕立ての作品だ。正直、あらすじを読んだ時点では食指が動かなかった。実を言うと、いじめ、孤独感をモチーフにして子どもたちを描いた小説がちょっと苦手なのだ。

やるせない現実から目を背けたいという自分の腰抜け気質のせいかもしれないが、そういう子どもたちの気持ちや日常を、小説という形で的確に緻密にリアルに描写されればされるほど、書き手の「自分はこういう心理をわかっている。要するにこういうことでしょ」という不遜さにも見えて、なんだか腰が引け気味になってしまうのだ。偏見まみれでゴメン、だが。

でも、そんな苦手意識をかいくぐって読んだのは、パート先の先生があんまり「面白かった」とおっしゃったからだ。読んだら、本当に面白かった。

終盤のせつなさ、そして、随所に張り巡らされた伏線が回収されていくのが実に実に心地よかった。ああ、そういえば「面白いミステリー=伏線回収の気持ちよさ」だったことよ、と思い出した。

そして、宮部みゆきの『桜ほうさら』。こちらは、6年前に刊行されて、その後、NHKでドラマ化もされた(見てない)時代劇ミステリーだ。

宮部みゆきはデビュー当時からのファンで、1990年代中盤まではゾッコンだった。『パーフェクト・ブルー』『レベル7』『龍は眠る』『火車』あたりは、貪るように読んだ。ちなみに、いまだに自分の宮部みゆきベストは、やはりこの時期に書かれた『ステップファザー・ステップ』だ。

今も宮部みゆきは好きな作家だが、自分のミステリー離れと共に、追いかけて読むことはなくなった。上述の「心が欠落した登場人物への耐性のなさ」という自覚は、もしかしたら彼女の『模倣犯』が由来かもしれない。すごくよくできた小説だとは思ったのだけれど、読んでいてやたら辛かった。

でも今回、図書館の文庫棚に並ぶ『桜…』上下巻が自然に目に飛び込んできて、シューっとそこに焦点が合って、気がついたら手にとっていた。読んだら、これまた本当に面白かった。

そうだ、忘れてた。宮部みゆきの時代小説って、庶民が清廉で心が洗われるのだった。読むと、こんな自分でも、ついうっかり、「理不尽なことが多い人生だけど、真面目に明るく生きよう」などと思ってしまう。そして、出てくる食べ物がとにかくやたら旨そう。なんとなく食欲がないときは、宮部みゆきの時代物を読むに限る。逆に、ダイエット中は読まない方がいいと思う。

人に会ったり、美術作品を見たり、観光したり、映画を見たりと、時を忘れて楽しめたり、それを見聞きしたことで今までと違う世界観や感情が得られるものは多々あるけれど、読書の程よい「他力本願じゃない感じ」は意外と唯一無二じゃないだろうか。

いや、他人が書いたモノを読み耽るのだから他力本願といえば他力本願なのだけれど、読み進むことは、自分にとっての「新天地」までの地下道を、今後いつでも行けるように掘り進むことに少し似ている気がする。夢中になってそうすることは、地上に出て目を上げたときに飛び込んでくるのがおなじみの場所…要するに日常だったとしても、新天地なんだと思う。

その感覚は、実際に新しい場所に行ったり何か新鮮なモノを見るより、脳内限定という意味では、より新しさを意味する…って解釈でどうだろう(誰に聞いてる?)。そして、この感覚は、脳の活性化やリフレッシュという言葉だけでは芸がないので、いっそ「脳福」という新語でどうだろう(だから、誰に聞いてる?)。

さきほどから読み始めたのは、清水ミチコと酒井順子の共著『芸と能』。これまた芸がある脳福の予感がする。

by月亭つまみ

【木曜日のこの枠のラインナップ】
第1木曜日 まゆぽさんの【あの頃アーカイブ】

第2木曜日 つまみの【帰って来たゾロメ女の逆襲 月刊★切実本屋】
第3木曜日 はらぷさんの【なんかすごい。】
第4木曜日 つまみの【帰って来たゾロメ女の逆襲 やっかみかもしれませんが】

まゆぽさんとの掛け合いブログです。→→「チチカカ湖でひと泳ぎ」


ゾロメ女の逆襲 記事一覧へ


コメント、ありがとー!

  • 爽子

    爽子

    つまみさーん🎶こんにちは。
    脳福、脳福。わかるなぁ。
    芸と能。わたしも去年の秋頃読みました。
    楽しかったです。
    どちらも好き。
    ちょこちょこよんで、「はー^_^」に、もってこいだと思います。

  • つまみさん、こんにちは。
    「脳福」わかります!ここ数か月、名作(私にとっての)に恵まれすぎて、もう新天地っていくつあるんだ!と脳が痺れてます(^^♪すごくうれしい痺れ方。
    いまさらながら小野不由美の「12国記」シリーズ(既刊は全巻制覇しましたが、今年やっと18年ぶりに続巻が出るという素晴らしいタイミング!)にはまりすぎ、そしていまごろ「イティハーサ」(漫画ですが)初めて存在を知って圧倒され、黒井千次(知らなかったけど宮本輝のおススメだったので読んでみました)「眠れる霧に」にしみじみし、「あきない世傳金と銀⑥」を面白さのあまり一気読みし・・。

    辻村深月さんの本はいま図書館でざっと400人待ちなんですが、楽しみです。
    「桜ほうさら」も読んでみます!

    本の世界をいちど通って戻って来たのは同じ日常であっても違う世界になるというか、違う景色になりますね。つまみさんのおっしゃることすごく首をぶんぶん縦に振ってしまいました。

  • okosama

    どうだろうどうだろうと聞かれたら、答えてあげるが世の情け…「脳福」は賛成!その前の比較は疑問です(^^)
    外出できなくても、例えば家でなんシーズンもの海外ドラマを鑑賞しても「新天地」に行けると思うのですが、どうだろう。

  • つまみ

    つまみ Post author

    爽子さん、折に触れコメントくださり、ありがとうごぜえます!

    眼福とか心身の癒しとか、自分が若い頃にはあまりなかった認識だと思うんですよね。
    ならば、どさくさに紛れて、脳福と言ったもん勝ちじゃね!?と(^O^)

    『芸と脳』、このふたり、噛み合ってそうで噛み合ってないと思う。
    これ、揶揄じゃなく、それでいい気がします。

  • つまみ

    つまみ Post author

    凛さん、こんばんは。
    いつもありがとうございます。

    うわあ!
    出てくるタイトル、知らないものばかり。
    触発されます。
    『十二国記』もたぶん全部は読んでないんですよね。
    それにしても「脳が痺れる」って、いい表現!
    リスクを感じるほどの幸福感って感じで。
    肉は腐りかけが旨い、みたいな(ちょっと違いますね)。

    同じ日常であっても違って映る、というのがすごい好きなんです。
    共感いただいてすごくうれしいっす。

  • つまみ

    つまみ Post author

    okosamaさん、こんばんは。

    ぐふふっ。
    そうです、旅は道連れ世は情け。
    情けは人のためならず、いずれ自分のためってことで(^^;)

    海外ドラマ、新天地に行けます行けます。
    私は「ビックバンセオリー」で何度も行ってます。

    Twitterでも少し言い訳したのですが、今回の2作品、どちらも読みやすくて一気に読めて、そういう感覚が久しぶりだったのです。
    なんだか最近、どんなに面白い本でも、読むのに時間がかかっちゃうなあと思うことが多くて、読書体力が落ちたような気がしていたので、うれしかったのでした。

    本当はそのことをメインに書くつもりだったのですが、書いているうちに忘れてしまい、「気持ちよく読み進められた」という気持ちのみが文章の中で行き場を求めちゃって、「新天地」という場所をことさら読書でクローズアップさせちゃったところはあるかもしれませんねえ。

    でも、「気持ちよく見る」と「気持ちよく読む」はやっぱり違ってて(良し悪しや上下ではなく)今回の「新天地」は偏見とは自覚しつつも「読む」に使いたいと思ってしまいました。

    わかりづらくてスミマセン。

  • kirin

    その解釈、その新語で大変結構です!!!笑
    いつも拝見しながら、おお!さすが!と唸ってます。今回は3回深く唸りましたよ!
    つまみさんによる推薦書籍をメモっていて、絶対読もう!リストが増えてきました。でも、今のところ、残念ながら一冊も読むことができてないんです・・・泣
    いつの頃からか、時事ネタを飛ばし読みするくらいしかできなくなってしまいました。
    つまみさんが冒頭におっしゃっているように、予測不能な実人生に翻弄されておなかいっぱいになってるから。でもね、最近、ふと出会う風景、人の言葉、出来事の中で、いつの間にかものすごい号泣したりしてるんです・・・これも脳福認定いただけます?それともただの情緒不安定?笑

  • つまみ

    つまみ Post author

    Kirinさん、こんばんは。
    前回に引き続き、コメントありがとうございます。

    読書…特に小説は、読めないときは読めないですよね。
    私の場合、時間があっても読む気にならないときもしょっちゅうです。
    図書館で借りて読まずに返した本を重ねたら、てっぺんは雲に隠れることでしょう(虚言癖?)

    日常の風景や言葉や出来事に感応するってよくわかります!
    私も年々、違うスイッチが入るようになりました。
    今まで見逃していたものを急に愛おしく感じたり、季節モノは「あと何回見られるだろう」と思ったり、よく会う人にもふと「また会えるのは当然じゃなく、幸運なのだ」と思ったり。
    聞き流せそうな言葉に引っかかったり、人の無神経な言動がやたら許せなかったり…。

    あ、Kirinさんがおっしゃりたいこととは違っているかもしれませんが、ひとつの事象や、ひとつに見える感情、今まで当然のように思ってきた諸々にもいろいろな回線があることが脳福ってことで、これまたどうでしょう(笑)。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。また、コメントは承認制となっています。掲載まで少々お待ちください。


コレも読んでみて!おすすめ記事

KEIKOのでこぼこな日常

日本語って奥深い

今週の「どうする?Over40」

これが、「老い」?何もしないのに驚きの連続。

昭和乙女研究所

昭和のあの町はどこへ…

カレー記念日 今週のおかわり!

猫なで声になったよ サポートセンターの人

ワクワクしたら着てみよう

パーソナルカラーが目からウロコのウインターでした

ゾロメ女の逆襲

◆◇やっかみかもしれませんが…◆◇ 第12回 やっかむ相手が…

50代、男のメガネは

お尻を触るのはいいけれど。

これ、買った!

マキタって書こうと思ってたのによぉ!イージーエクサツインを買った。

OIRAKUのアニメ

第15回 舟を編む

ミカスの今日の料理 昨日の料理

カナダへ行ってきた。しかも、妹と。(終)

日々是LOVE古着

古着以外で最近買った古いもの

黒ヤギ通信

黄金週間ちまちま

おしゃれ会議室 ねえ、どうしてる?

メイクアップレッスンに行ってきた!

お悩み相談!出前チチカカ湖

【File No.38】大人の女っぽく おならに対処したい。

いどばた。

悲報、ポストが消えた・・・

なんかすごい。

偶然と天ぷら油

わたしをライブに連れてって♪

オシャレと若いは同居しない?

これ、入るかしら?

vol.59 新人になってみる

絵手紙オーライ!

令和元年

フォルモサで介護

症状いろいろ、辛苦(シンクー)いろいろ

あの頃、アーカイブ

【エピソード31】浅間山荘事件を覚えていますか?

四十路犬バカ日和

2度目の初めて 〜公園デビュー〜

いろんな言葉

介護の言葉 その4

ラジオブースから愛をこめて

ノベルティグッズ

ただいま閉活中

(終)まだの人も、そろそろの人も、もうの人も、みんなお疲れさま!

じじょうくみこの崖のところで待ってます

島にいたって、人生は過ぎゆく。

着まわせ!れこコレ

冬とウェディングと後れ毛と

このマンガがなんかすごい。

第15回(最終回):マンガよ永遠なれ!

夫婦というレッスン

津端英子さんの一筋縄でいかない個性と行動力がすごい著書「キラリと、おしゃれ」

ハレの日・ケの日・キモノの日

暑くじめじめな7月

眉毛に取り組む。

総集編!眉毛ケアグッズ&お手入れ用品のご紹介

さすらいの旅人ゆりの帰国&奮闘日記

グアテマラ。そこで見た不思議な光景と懐かしい味

新春企画 輝く!カレー記念日大賞2017

輝く!カレー記念日大賞2017

≪往復書簡≫SEX and the AGE 

「女性の健康を守り、5歳若くなる抗加齢医療」だって。ボーっとしてたら、すごいことになってるね。

最近、映画見た?

第12回 「海よりもまだ深く」

Over40からの専門学校 略して「オバ専」

【オバ専インタビュー】今まで知らなかった「責任感」も含めて、人生が大きく変わりました。

じじょうくみこのオバサマー

四十九歳の春だから。

華麗なるヅカトーク

第8回 型、色、数! 嫌なことがあったら、また観に来る!

サヴァランのやさぐれ中すday ♪

in her SHOES ~ おばばは何を考えて? #8

器屋さんのふだん器

ふだん器-38  飛びかんな

2016 みんなのこれ欲しい!

サヴァランの「これ、欲しい!」。

2015 みんなのこれ買った!

【じじょうくみこ】低反発リクライニングソファ、買った!

ブログの言葉

「別冊 どうする・・・」はこんなことを大事にします。(過去記事より転載)

今日のこていれ

「今日のこていれ」最終回。1年間のご愛読に感謝を込めて。

崖っぷちほどいい天気

崖っぷちより愛をこめて〜最終回はカピバラとともに。

アラフ ォー疑惑女子

「もったいないお化け」の世代間連鎖

とみちっちの単身ベトナム&中国

ベトナムって、ハノイって、どう?

晴れ、時々やさぐれ日記

ああ、感謝。巳年と午年のあいだ。

中島のおとぼけ七五調

中島。の気ままに更新「おとぼけ七五調」12

ムーチョの人生相談「ほぐしてハッケン!」

【主夫ムーチョの相談】娘がご飯を食べません・・・。

ミラノまんま見~や!

連載最終回!「駐妻のここだけの話」にしようかと思ったが…災難に遭う!

ウェブデザイナーとの対談

大きな旗は振れないけど、小旗はパタパタと振れるだけ振っていこうと思ってます。

「最高の離婚」ファントーク

<対談「最高の離婚」最終回>ホームから電車に乗ってしまってキスして・・・ロマンチックでしたね。

スパコレ

美味しい缶詰を教えて!

2014 新春企画

どうする?Over 40 新春企画「物欲俗欲福笑い」♪( メンバー編 )

フォルモサ(台湾)の女

あずみの台湾レポート「やっぱり紅が好き!フォルモサの女たち」(13)〜不景気顔卒業します

ゾロメ女の図書館小説

帰って来たゾロメ女の逆襲 場外乱闘編 連載図書館ゴロ合わせ小説  『ライ麦&博 完結編』 後編

青蓮の「マサラをちょいと」

青蓮の「マサラをちょいと~人生にもスパイスを効かせて~ VOL.12」

Tomi*さんの最適解

「Tomi*さんの最適解。 ・・・白髪とコムデギャルソンとヤフオクと」  マインド編②

YUKKEの「今日もラテンステップで♪」

YUKKEの今日もラテンステップで ~VOL.13

よもじ猫

陥没現場

猫No.67  by つまみ

猫大表示&投稿詳細はこちら!

陥没現場

猫No.67  by つまみ

よもじ猫とは…

全世界初!?四文字熟語と猫のコラボ!

「よんもじ」と猫がペアになって、ランダムに登場します。
ふだん着の猫の一瞬を楽しむもよし、よんもじをおみくじ代わりに心に刻むもよし。
猫が好きな人も、そーでもない人も、よもじ猫の掛け軸からタイム&ライフトリップして、ときどき世界を猫目線で眺めてみませんか。

みなさんの猫画像の投稿をお待ちしています。

投稿はこちらからどうぞ

Member's Twitter


  • カリーナのBILOGはこちら!「どうする?年齢とおしゃれ。それからすべての生き方」

  • BLOG版 ウチの失語くん
  • 植松 眞人さんの本がでました♪「いまからでも楽しい数学―先生と数学嫌いの生徒、35年後の補習授業」
  • 「出前チチカカ湖」連載中 まゆぽさんの会社「シリトリア」

Page up