ゾロメ日記㉛ 人生は、気をつけてもひいてしまう風邪だ。
◆12月7日 横たわり風邪
けっこう本格的に風邪をひいてしまった。気をつけていたつもりだったが、ひくときはひくのだよなあ。
風邪のときの方がむしろテレビをよく見る。気を紛らわしたいのかも。シリアスなドキュメンタリーや重い映画などはさすがに見る気はしないが。 そんなわけで、昨夜は横たわりながらM-1を見た。
以前、こちらでもカミングアウトしたが、私はお笑いが好きだ。オンバトなき今、「○―1グランプリ」(○にはMやRやCが入る)や年末年始に集中して放送されるネタ番組が人生の楽しみと言っても過言ではない(ちょっと過言だけど)。
5年ぶりに復活したM-1。言わずもがなだが、Mは漫才のMである。漫才って、あらためて考えるとフシギな芸能だ。人気コンビはどこも笑いの最先端にいる印象なのに、ボケとツッコミという古くからの様式美(?)はほぼ律儀に継承されている。シバリを守りつつ、新しいモノを取り入れていく方が「なんでもあり」より面白いのかもしれない。
審査員席に座る歴代M-1王者という猛者たちは皆、苦悩の表情でジャッジしていた。その、自分たちもバリバリ現役ゆえにこちらにも透けて見える複雑な心中と、出場者に対しての心あるコメント(もちろんウケも狙う)に、漫才への愛と未来を感じてちょっと感動してしまったのは発熱のせいもあるだろうか。・・あるな、たぶん。
今回の優勝はトレンディエンジェルだったが、私の順位は①銀シャリ ②タイムマシーン3号 ③スーパーマラドーナ。正統派漫才が好きなのである。
◆12月8日 頭痛風邪
頭が痛くて辛い。
この時期、喪中のハガキが多い。今年は特に多い気がする。友人知人の親が高齢になっているのだ。そんな中、差出人に見覚えのないものが届いた。文面を読んで、30代に7年間勤務した看護学校図書室の同僚だったSさんが今年お亡くなりになっていたことを知る。ハガキはSさんの息子さんからだった。
Sさんからは今年の正月も年賀状をもらっていたので突然の訃報に驚く。彼女は私よりふた回りぐらい年上なのでそれなりにご高齢だったけれど、一緒に働いていた頃はまだ50代だったので、私のSさんのイメージはそこで止まっているのだ。
彼女の年賀状は毎年ポジティブな文面だった。クリスチャンだったSさんは、確か数年前にベツレヘムにも行っている。コーラスや書道や読書にも前向きで、年賀状に最近読んで印象的だった本のことを書いてくれたこともあった。Sさんの年賀状を読むたびに「私もがんばろう」という気にさせてもらっていて、今年いただいた年賀状も例外ではなかった。
交替勤務だったので頻繁にお会いすることはなかったが、業務の申し送りの「日誌」という交換ノートは計13冊に及び、私はそこに、筆圧が強くて大きくて読みづらい字で、仕事に関係のないことも、ずらずら書き連ねたものだった。そのノートは今も全部大事に持っている。
何年か前の年賀状に「つまみさんとの交換ノートは本当に楽しかったです。読み返したいです。」と書いてあった。なのでそのうち、お会いする機会を作って渡そうと思っていた。悔やまれる。
◆12月9日 回復期の風邪
風邪からなんとか復活。
振り返ればたかだか3日間なのに、長く臥せっていた気分だ。鼻づまりと咳はまだ抜けず、特に咳はちょっと長引きそうな予感がするが、熱が下がって頭痛が収まっただけで、世界はかなり晴れやかだ。世の数多の風邪っぴきさん、がんばれ!私もがんばるから。
家事が溜まっていたので午前中はフル稼働。本当は徐々に社会復帰といきたいところだが、そうも言っていられないのである。
買い物がままならないと保存が効く食材はありがたい。このところわが家で味噌汁の具として重宝しているのは打豆(うちまめ)である。
母親が会津出身である私にとって、打豆は子どもの頃から馴染み深い食材だが、東京では知られていないことを去年知った。友人と会津に行って、旅館の朝食の味噌汁の具がこれだったのだが、同行者は打豆を知らなかった。
後日調べたら、福井以北の日本海側の郷土食材らしい。私はそういえば打豆の入った味噌汁が好きだった。でも、去年食べるまでそのことを長らく忘れていた。ゲンキンなものだ。
以来、東京でも乾物コーナーを気にするようになったのだが、ない。が、先日、師走に入って出店が増えた深川不動堂の参道で売っているのを発見し、勇んで購入した。
お店の人に「日持ちしないので冷凍すべし!」と言われたのはちょっと意外だったけれど、湯戻しも要らず、水洗いしてそのまま味噌汁に投入できるのがありがたい。このところ、白菜と打豆、大根と打豆、豆腐と打豆、と味噌汁の具はなにかとこれだ。義父も会津出身で懐かしがって食べてくれるのも嬉しい。
さ、これで風邪とは本格的におさらば、といきたいものだ。
by 月亭つまみ
友人との掛け合いブログです。→→「チチカカ湖でひと泳ぎ」
サヴァラン
お風邪の具合はいかがですか?
交換ノート13冊
お二人だけの どこにも出版されていない静かなる長編。
おくゆき、感じます。
打ち豆!
このままポリポリしてもおいしそう。
東北って、お豆文化ありますよね。
山形の富貴豆、あれは甘味だけどおいしかったです。
ほかにも、だだちゃとか、ずんだとか、虎豆とか、、
若い頃は、お豆にあんまり興味がなかったのに
最近、お豆に目がなくて(笑)
打ち豆 打力の違いがお店ごとにあるんですね。
おしっ!さがす!
お笑いにゼンゼンタッチできずに
すびばぜんっ!
お風邪、早く治してください。
鯖
つまみ Post author
サヴァランさん、こんにちは!
ご心配をおかけしました。
お気遣い、ありがとうございます。
風邪、大丈夫です。
昨日は仕事、今日は付き添い通院、に行って来ました。
今日の午前中はあまりに風がすごくて、風邪より風!という感じでしたが。
交換ノート、高校生のときもやってました、女友達3人で。
恥ずかしいけれど、あれも読み返したいです。
っていうか、たとえ友達でも、あれが誰かの手にあると思うと
身悶えするぐらい恥ずかしいです。
私も、年々、お豆が好きになります。
確かに、東北は豆濃度が高いかもしれません。
「大豆は畑の肉」という言い方は、東北にとってわりと切実な形容だったのかも、
と思うことがあります。
ちなみに、打豆はそのまま食べるとおいしくありません(^_^;)
そりゃ、食べましたとも。
今、無性にずんだもちが食べたいです!!