◆◇やっかみかもしれませんが…◆◇ 第24回 気持ち先行逃げ切り型の贈答品
人にものをあげるのが苦手だ。
こう書くと「要するにケチ」に行き着く気がするし、実際そうなのかもしれないが、スマート、かつ絶妙なタイミングでセンスのいい贈答ができる人が憧れで、引け目すら感じる。
相手の反応を捻じ曲げて予測変換することが高じて、迷惑じゃなかろうか、負担に感じないだろうか、タイミングがヘンじゃないだろうかなどと、二の足を踏み続けて今日に至るテイタラクだ。
お土産なら気楽に買えそうだが、あまり出かけないのでその機会がなかなかない。東日本大震災後の数年間は、わりといろいろな人に郷里の福島のものを贈呈したりしていたが、親兄弟が住んでいるわけじゃないからなのか、尻つぼみになって久しい。
★★★★
不意打ちでものをもらったりすると、うれしい気持ちと同じぐらい、それができる相手がうらやましい。どうしてこんな洒落た真似ができるのだ!?人間性か?育ちの良さか?と羨望の念を抱く。
それぐらいならまだしも、うらやましさが度を越して、この人はこういうことができることと引き換えに、何かに魂を売ったのではないかと思ったりもする。もうこうなると、やっかみじゃなく、やつあたりというか、あらぬ妄想だ。
気の張らない、もらった人が負担にならない趣味のいい贈り物を、「勝手に送っちゃった」と言える人に、早くなりたい。いつかなりたい。
早く、いつかって、もはや「死ぬまでに」規模のスパンじゃないのか自分。
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そう言いつつも、実は、相手の反応は二の次で、けっこう長期間、コンスタントに友人に送り続けていたものがひとつだけ…というか一種類だけある。
公共図書館で働いていたときに作った図書だよりだ。良くも悪くも斬新で、ちょっとどうかと思う(特に字の小ささ!)代物だったが、発行すると「馬鹿のひとつ覚え」(あらためて書くと、なんて故事成語だ)みたいに、何人かの友人に、妙に律儀に送っていたのだった。
学校図書館で働くようになって6年ちょっとになる。現在もほぼ毎月図書だよりを作り続けているものの、さすがにそれは誰にも送っていない。
もうあんな風に、数カ月ごとの定期便的な付け届け(?)はしないだろうなあと思っていたが、ここにきてZineなるものを作った。
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気がつくと、また私は当然のように、まめまめしく、日頃のご愛顧に感謝を込めたい&読んで欲しいと思う友人にせっせとそれを贈呈する作業に従事している。ちょっとした残暑見舞いの気持ちで。
他のものは上手く贈れないくせに、こういうものに関しては、よけいなことを気にせず考えず、相手への気持ち先行逃げ切り型(?)で贈る(送る)ことができるのだ。
そういう意味でもZineを作って良かった。唯一惜しいのは、日頃のご愛顧に感謝を込めたいデトックス4の他のメンバーに贈れないことだ。
…誰か図書だより、要る?
by月亭つまみ
爽子
はーい!(挙手🙋♀️
図書だより、いる〜
下さい。バックナンバーもあれば。
ヨロチク
つまみ Post author
爽子さん、マジっすか。
勢いで書いちゃったので、あわわっとしております。
気長にお待ちいただければと。
スミマセン。