帰って来たゾロメ女の逆襲⑭ ~【雑著049】とはなにか&場外乱闘編のお知らせ、の巻~
先日の別冊の懇親会は楽しゅうございました。
無尽蔵のネタ保有者&話し上手ぞろいの参加者の中、私はほぼ聞き役にまわって至福の時間を過ごしたのですが、それでもちょこっとだけ図書館ネタを開示させていただいたところ、これが存外に好感触でした。
特に雑著(ざっちょ)という2文字は参加者の方々の心にヒットした模様。
(字面が似てますが「雑煮」ではありませんので念のため)
で、調子に乗った私は「これ、ゾロメ女でも面白がってもらえるかもしれない」というスケベ心を発動させ、今回早速、取り上げさせていただくことにしたというわけです。
さて、しばし図書館界隈の説明になりますが、お付き合い下さいませ。
図書館の本の背ラベルにはたいてい3桁(時々4桁まれに5桁)の数字が書いてあります。
これは図書館の分類法の数字で、公立図書館はNDCという分類法を採用している所がほとんどです。
左側から、類目→綱目→要目となっていて、数字が右側に行くにしたがって、内容が絞られていきます。
たとえば914だとすると、9は文学、1は日本文学、4はエッセイ・評論を表します。
そして、この数字が049で表されるのが今回の主役である雑著なのです。
雑著(ざっちょ)という言葉をご存知でしたか。
大辞林によると①いろんな事柄を書き集めた書物 ②書物の分類上、どの部類にも入らない書物、だそうです。
ここではぜひ②にご注目いただきたいと思います。
分類は原則的に本の内容で行なわれますが、著者の本業も基準になります。
たとえば、同じような身辺雑記やエッセイでも、音楽家が書けば76■の音楽、医者が書けば49■の医学、の分野に分類されるのが基本です。
ですから、②の「どの部類にも入らない」というのは、内容がひとつの括りに収まらないだけでなく、著者の本業が分類不可能、と判断された場合もあるということです。
そんなわけで、049の棚には、テレビの企画モノやインターネットで話題になって出版された、分野を特定できない本ばかりでなく、無名に近い、こいつの本業ってなんだよ?的な本もかなり並んでいるわけです。
049の代表選手といえば、以前は男性はみうらじゅん、女性は故ナンシー関でした。
登場した当初、まさに「誰それ?」だっただけでなく、有名になってからも、本業がひとつの枠に収まりきらない存在と見なされていました。
その確かな証拠が、いまだ両名の著作を図書館の049の棚で発見できたりすること、です。
ただ、世間の認知度が上がったり、何かの賞を獲ったり、はたまた国営放送にレギュラー枠を持ったり、亡くなったりすると、その著者は049から巣立って行ったりもします。
両名の本も最近では文学の棚で多く見かけるようになりました。
この現象、049ファンの私としてはちょっと淋しい気もします。
が、049は出世魚のスタートラインと、ここは涙をこらえて笑って見送ってあげたいと思います。
リリー・フランキーや爆笑問題も、以前は049の常連だったことを思えば、今後、彼らの軌跡を踏襲するのは誰かと書架を見て予想を立てるのも一興です。
というわけで、049雑著についての説明は以上です。
図書館員時代、私はこの分類の数字のゴロ合わせを考えることに血道を上げていました。
たとえば049は「世間を泳ぐ(049)雑著」みたいな。
彫刻史712を「無いに(712)等しい彫刻史」とゴロ合わせして、かつての同僚図書館員から顰蹙を買ったこともあります。
それだけでは飽き足らず、このゴロ合わせを小説(のようなもの)に仕立て上げたりもしました。
有名小説をもじったタイトルにし、中身の一部もその有名小説を彷彿させるという、拙いくせに自縛もキツい、自爆小説(のようなもの)でした。
それを、なんと無謀にも今回、この「別冊」上で連載させていただくことにしました。
連載決定までの経緯はいろいろある・・と言いたいところですが、実はありません。
先日の会合で、「別冊」を049雑著のように、ひとつのジャンルに括りきれないものにしたいよねという意見を聞き、だとしたら、今まで別冊にはない「完全なフィクション」を載せるのも面白いかも、と私が勝手に思っただけです。
タイトルは【帰って来たゾロメ女の逆襲 場外乱闘編
連載図書館ゴロ合わせ小説】です。
・・・長っ!
現在、鋭意加筆修正中!
期待せずにお待ち下さい!?
by月亭つまみ
こんなブログもやってます。このたびめでたく100回を迎えました。ユルい気分のときにご覧下さい♪→→「チチカカ湖でひと泳ぎ」
わに
30年以上前の話だから 時効よねぇん
ワタシが勤めていた 某大学図書館では
先輩が 「めんどくせい」 と 判断した本も 『雑著』でした(笑)
下っ端のワタシの仕事は 雑用 っ!! (司書教諭資格しかもってないの)
当時は 目録カード なんてやつを手書きで作ったりしてました。。
夏休みは 各研究室に貸し出してある本の チェック? 棚卸? が あるのですが
実際に 研究室の書架に本がなくても 「教授が学生に貸し出してるんだろうな」っていう
目測?妄想? で 『チェック済み』 に したり。。。。
ああ・・・・・・ 時効よ時効・・・・・・・・
手仕事図書館 は 送られて来た紀要の内容も 手書き分類
めんどくせい作業。。。。
でも
手で書いて仕分けしてると なんとなく 覚えてて
学生からの質問に
「ああ それは △大学の○○年○号に 同じ様な研究が載ってたよ」
って 即座に答えられたのよねぇ。。。。あの頃は若かった。。。
今じゃ 自宅と実家の電話番号しか覚えてないけど
(つまり自分の携帯番号も覚えられない)・・・・・・・てへっ
あっ 何が書きたかったかというと
『図書館』って フレーズに 悶えてます です
【帰って来たゾロメ女の逆襲 場外乱闘編 連載図書館ゴロ合わせ小説】
期待せずに・・・おいっ!!・・・・ 楽しみに待ってます。
つまみ Post author
わにさま、コメントありがとうございます。
3行目、大爆笑しました!!
「めんどくせいと雑著」けだし名言!
私も専門学校の図書館で働いていたことがありますので、手書きの目録カードとか、アナログな曝書、棚卸し、なつかしいです。
そして、そうですそうです。
手書きで書いていたから、記憶も鮮明なんですよねー。
私も若かったしなー(と遠い目をする)。
ゴロ合わせ小説、くれぐれも期待しないで下さいませ(^_^;)