ゾロメ日記⑮ 人生は「海の日」3連休・・じゃなく3連発だ
◆7月20日 ハッピーマンデー?
義父母がそろってデイサービスのため外出。なので私も久しぶりにスポーツクラブに行こうと用意を始めたところで、今日が祝日だと知る。私は平日限定会員なのであった。
ハッピーマンデーと称する祝日の月曜日化が苦手だ。制定以来、海の日も体育の日も敬老の日もきちんと認識できなくなったし、それぞれに対する思いも薄まった気がする。
祝祭日は、年によって曜日が違う方が自然だと思うし、これじゃ年の始めに1年1枚モノの銀行のカレンダーを見て、赤字の箇所に一喜一憂するという人生の醍醐味(?)が半減じゃないか。3連休にして経済効果を上げるというけれど、3日も休んじゃうと休み明けのダルさが倍増して、労働意欲という意味での経済効果は下がるんじゃないか、とも思ったりして。
◆7月20日 松川浦三題
・・と、なんだかんだ言いながら、海について。
就学前、福島県の浜通りに住んでいたので、初めて見た海は相馬市の松川浦だった。潮干狩りに行き、尻餅をついてパンツまでびしょびしょになり、「早く帰りたい」と泣いたことを覚えている。
その後、中通りに引越し、福島市で中学時代までを過ごしたが、中1の遠足が松川浦だった。同級生Kクンのエピソードが忘れられない。
Kクンが、海の向こうにうっすら見える陸(名もない小島)を指差し、近くにいた社会科の小池先生に「先生、あれはなんですか」と聞いた。すると、小池先生は真顔で「いい質問です。あれが有名なアメリカ大陸ですよ」。それに対してKクンは感慨深げに言ったものだ。
「やっぱ、遠いなあ」
2011年夏、当時の勤務先の図書館で【東北6県の観光ポスター及びパンフレット展】を開催した。
そのときに備忘録として私はこんな文章を書いた。
展示物は、発案者のTさんが東北各県の東京事務所を苦労して回って調達してきた10枚強のポスターと50種近いパンフレットです。
震災で東北はある意味、二分されました。
比較的被害の少なかった青森、秋田、山形。
甚大な被害を受けた岩手、宮城、福島。
その差は、今年の各県の観光ポスターに如実に出ました。
前の3県は、震災後に今年の夏のポスターを作ったのに対して、後の3県は前年のまま。今年は、観光ポスターのための労力や予算は全く捻出できなかったそうです。
なので、今回展示したポスターの中で、震災からの復興を謳ったものは青森、秋田、山形。
この3県のポスターはどれも明るく力強いです。
青森はねぶた、秋田は竿灯、山形はさくらんぼ。
まだ余力のある自分達が3県の分まで頑張ろう!という気概と使命感に溢れています。
そして、まだ震災やその後の原発事故を「知らない」ときに作られた岩手、宮城、福島のポスターは、見る側にいろいろな気持ちを呼び起こさせます。
福島のポスターは3枚組で、コンセプトは「ほんとの空」。
観光スポット3箇所に、それぞれを旅する、世代の違う3組が風景を邪魔しないように輪郭のみで描かれています。
3枚目の海は相馬市の松川浦。ここは今回の津波で大きな被害を受けました。
原発からもそんなに遠くありません。
Tさんからこのポスターを見せてもらったときに最初に感じた、苦しいようなせつなさが、その後、何度見ても一向に弱まりません。
2011年の夏から4年か。私はこの4年、なにをしてきたのだろうなあ。
◆7月20日 今日から地球人
マット・ヘイグの『今日から地球人』を読む。
地球から遠く離れた、文明もずっと進んだ星から異星人がやってくる。地球の数学者アンドルー教授がリーマン予想を証明したと知り、それによる地球の急激な進化を恐れ、発覚を阻止するために刺客として送り込まれてきたのだ。
刺客はまんまとアンドルーになりすまし、証明がどの程度、外部に漏れているのか調査するのだが、最初は嫌悪感ばかりだった人間と地球、そして家族に対して愛着を抱き始めるのだった。
ハートウォーミングラブストーリー。展開に意外性はないけれどよかった。アンドルー(じゃないけれど)の地球と人間に対する数々の疑問と、アンドルー(じゃないけれど)が息子ガリヴァーに贈る97のアドバイスは秀逸だった。
by月亭つまみ
こんなブログもやってます♪→→「チチカカ湖でひと泳ぎ」
okosama
つまみさん、こんばんは。
蒸し暑い夜が続いています。
Kくん。そうそう、こんな男子いるよね〜。て、中1か〜い⁉︎( ̄Д ̄)ノ じゃあ猪苗代湖の対岸は、どこ?(笑)
「今日から地球人」SFミステリーながら、ほっこりできそう。本屋さんで探してみます。(現物をパラパラと見て買う派です。)
別件?ですが、飯嶋和一著「汝ふたたび故郷へ帰れず」読了。試合描写はもちろん、主人公を取り巻く人々も良かったです!
つまみ Post author
okosamaさん、こんばんは。お久しぶりです。
暑いですねー。
東京は今日の昼間、かなりの雷雨がありましたが、全く涼しくなりません。
自分でも、このエピソード、ホント、中1か~い!?と思います。
1-5の担任だった小池先生の真顔っぷりがやけに鮮明で、今回、その名前を検索してみました。
学校の近くにあったお寺の住職と中学教師の兼業だったので、住職としての情報がヒットするかと思い・・。
ヒットしました。
くしくも、今年の2月に80才でお亡くなりになっていました。
合掌。
おバカ男子のKクンは元気かなあ。
ホント、バカだったよなあ(^O^)
『今日から地球人』は、さらっと読めます。
『汝ふたたび故郷へ帰れず』、つい、「お読みくださってありがとうございます」と思ってしまいます。
私も再読したくなりました。