◆◇やっかみかもしれませんが…◆◇ 第35回 私家版 無名仮名人名簿+教師考
ミカスさんと始めた「ただただ雑談するだけのPodcast番組【That‘s Dance!】」は回を重ねて22回になる。もうそんなにやっているのかと、自分でもその「いつのまにか」感にアッと驚く為五郎~である。
最新の22回で私はこのPodcastを「3月か4月から始めた」などと言っているが、第1回は2月19日であった。ここひとつだけをとっても、いかにテキトーにやっているかがわかるというものである。
当初は、ミカスさんとふたりがデフォルトだったこのThat’s Dance!だが、これまた「いつのまにか」、このサイトの関係者をゲストや準レギュラーでお招きする形が主になった。ふたりだけで、なんのテーマも展望も着地点も見当たらない会話を垂れ流すのもそれはそれで楽しく、今後も基本形式にするのはやぶさかでないが、3人(またはそれ以上)の回でも、お世辞や忖度抜きで、心から「ああ今日も面白かった。もっと話していたい」と、ただ一度の例外もなく思っているので、当分、ダブルスタンダード(!)で行くつもりなのである。
That’s Dance!内でも表明していることだけれど、大人‥それも中高年になってから知り合った我々(&ゲスト)は、知り合うまでの相手のことをほとんど知らない。私は、今までの記事で、自分の過去をけっこうネタにしている方だと思う。でもそれにしたって、ゾロメの記事はもう8年も書いているので、書いている本人すら、いつなにをどう記事にしたかなど、正確には覚えていないのである
That’s Dance!は、そんな互いの過去や歴史を開示する場にもなっていて、それがまた楽しい。なんでこんなに楽しいのかなと思うに、ポイントはわれわれが「無名人であること」のような気がする。
わかりやすい意味でのなにかを成し遂げた‥的な、ひとかどの人物ではないから楽しい。もっと言い募れば、仕事と趣味、本音と建て前、オフィシャルとプライベート‥などなど、ONとOFFを、器用に使い分けられない、もしくは意識的に使い分けないタイプの人の話は、可笑しくて面白い。
仕事ひとつをとっても、迷ったり悩んだり、あれに手を出したり、こっちに寄り道したりという、現在までの道筋が一直線じゃない人の軌跡こそ、奇跡がある気がして、私は興味があるし、聞いていて励まされたり我が意を得たりするのだ。
自分は、よけいなものが多い人が好きらしい。
すぐ前言撤回したり、調子に乗ると思ってもいないことを言ったりやったりしがちな自分なので、逸脱しても戻ってくることができたり、転がって辿り着いた思いもかけない場所で気持ちを切りかえたりできる、話や場や人が好きなのだ。安心したいのかも。
‥と、ここまで書いてきて、いまさらながら、現在の職場である小中学校の一部の先生方と話すのがどうにも落ち着かないわけが腑に落ちた。
子どもの頃から学校の先生になりたいと思っていて、それが正しい道と信じて疑わず、一直線に迷いなくここまで来ました、という「余白がない」感じの人が私は苦手なのだ。従事したとたんに全方向から「先生」と呼ばれる教師という仕事こそ、道草や寄り道を経験した人に就いてほしい、と思ってしまう。
職務上、どうしてもジャッジメントが必要だったりもする仕事だからこそ、世の中にはジャッジできないことが数多あること、努力したからといって常に報われるわけじゃないことを、身をもって経験した人にやって欲しいんだよなあ。
そんなことを思っているうちに学校は夏休み。蔵書点検という名の「棚おろし」で今月下旬は出勤だが、来月は休みが多い。この時期とご時世、ありがたい。そして、「先生」方は、直前まで実施か中止か決断できない修学旅行の準備で、夏休みも忙しいようだ。コロナ禍以降、「先生」には頭が下がる。余白云々などとノンキなことを言ってはいられない状況なのだろうな。
撤回はしないでおくけど、なんかゴメン。
by月亭つまみ
爽子
That’s Dance 毎回楽しく聞いています。
週末の楽しみにもなっています。
なるほど。この雑談が、わたしと地続きになってる感が楽しさを引き上げている気がします。
うなずいたり、思わず身を乗り出して、雑談に加わろうとしてしまうあの感じ。
わたしも余計なことの多い人かもしれません。
あと、涼しい場所でいつでも聞けるのがポイントたかいです。
今の季節は特に。
先生の人選、わたしも子どもたちが学生だった頃から常々そう感じてきました。
社会経験をある程度積んでから「先生」になるシステム、できないものかと。
コロナ禍の先生方、本当に大変でしょうね。
なにもお手伝いできませんが、頑張ってください。お祈りしています。
つまみ Post author
爽子さん、こんばんは。
そんな風におっしゃっていただいて、大変うれしいです!
爽子さん、そしてこのサイト‥もっといえば、すねにキズ持つ(?)すべての中高年女性(男性も可)の地続きのおしゃべり、と思っていただけるのがなにより光栄です。
これからひとかどの何者かにはなれないかもしれないけれど、文句や愚痴や弱音を表明しつつも自分をやっていくであろう人たちのひとり、ではいられそうだ、とThat’s Dance!で感じながらやっています。
また一緒にThat’s Dance!しましょう。