「うちの年収、いくら?」と聞かれて知る。見栄と矜持と子どもへの期待。
金銭感覚を育むためにも、子どもに家計を明らかにして、何に、いくらかかっているかを伝えたほうがいいそうですね。みなさんは、そうしていますか。わたしは、できていません。面倒だということもあるけど、見栄をはっているからです。ちょっとね。子どもに対して。人間、小さいの。
「うちって年収、いくらあんの?」と高3の娘が聞いてきました。
ドキっ。来たよーー。
「多くないよ。基本、ビンボー」
「貯金も?」
「うん。でも、大学の学費までは出すから。そこは、大丈夫」
「かあさんって、とうさんの年収の何割ぐらい?」
「3分の2ぐらい。手取りだけなら多いときもある」
「じゃ、一人で暮らしていけるな」
「今年は、まあなあー。でも、来年はわからん。同じ仕事が続いているかどうかわからんから」
「そっか」
「お父さんも同じやけどね。リスキーなのは。うちは、大海を落ち葉の船で渡っているようなもんよ。いつも背中が寒い」
市場(いちば)で売れるモノを、その手に持て。
わたしが娘に伝えたいことを煎じつめれば、それだけな気がしてきました。
彼女は、受験生ですが、
正直いって大学は、入れるところに行けばいいと心底思っています。
就活に失敗するならすればいい。
ダメな男を好きになって苦しむなら苦しめばいい。
音楽だの、演劇だの、映画だのに夢中になるなら
とことんまでやればいい。
自分で決めて
全身で挫折を味わい、後悔し、
そのなかで、わらをつかむように
「市場で売れる商品」をつかめ!
どんなにショボイ商品でも
それを市場の店先に広げて
知恵を絞って客を集めて、
日々の糧を得て生きろ!
ほんとに、それだけです。
どこに属しているかでなく
自分に何が身についているかを
つねに意識しろ!
「背中の寒さへの耐久力」を
伝えようとしているのかもしれません。
・・・・と、ここまで書いて
「これって、負け惜しみかもしれない」
と思いましたけど(笑)。
ま、いいか。
そういう「親の卑小さ」からも
何かを受けとることはあるでしょうしね。
(反面教師ってやつ?)
自分が生きるようにしか
育てらないってことなんですよねえ。
卑小さの全面開示、わたしの取り柄はこれですなあ。
年収の全面開示が先とか言わないで。
lily
初コメントです。いつも楽しく読ませていただいています。
私も先日、同じこと言われました!が、こちらの相手は小学生。
「お母さん給料いくら?一ヶ月一万円くらい〜?」
そんなわけないでしょーーー!!
(フルタイム勤務)
で、終了でございます。
私、若いころナゴムやら、小劇団やら見てた上に、今でも行っているので子どもに大きいことは言えません。食っていける手段を手に入れてくれ、は、毎日思っております。
nao
うむむむ、子どもに年収を開示するのは考えたことがありませんでした。。
自分でも親に聞こうと思わなかったからかなー。
よーく考えよー、お金は大事だよー
って、経済観念つけるのは大切だけど
そんなに子どもに全部知られなくてもよいかなw
友人が、自分の3人の子どもそれぞれに、高校卒業後にかかった教育費(専門学校や大学)の領収書を
ノートに全部貼り付けて、就職したときに渡したそうです。「返してね」って言ってw
へーと思ってマネしたかったけど、マメじゃないのでできませんでした。
ちかおばちゃん
おお、タイムリーな話題です。
今月20歳になった息子がクレジットカードをつくるってんで、
親の年収を聞いてきたので教えてやりました。
実感のない金額だったのでびっくりしてたみたい。
ついでに資産にまで話は及び、
いま親が死んだら保険がいくらおりて、マンションは団信でローンがチャラになって、
退職金はいくらくらい期待できるから、大学辞めなくても就職するまでの生活はまず大丈夫!
ってハナシをしたら安心してました。
こうしてリスク管理をしながら生活設計をするんだってことが伝わるといいなあと思います。