Posted on 2017年2月7日 by ミカス

承認欲求 : あぶたま丼

最近、とんとやる気が出ません。
過去のFacebook記事を見ると、去年や一昨年はそれなりに手のかかるものも作っている。
なのに、最近の料理ときたら、その手抜き度は火を見るより明らかです。
元々やる気満々な人間ではないのに、そこから更に落ちているものだから、
ミカスのやる気枯渇状態のかっぴかぴ。
枯渇してるんだもの、やる気スイッチが見つかったって何の意味もありません。

<やる気出ねぇー>

なぜこんなにやる気が出ないのか。
探っていけば理由は色々あるのだろうけれど、ひとつ思い当たる節があります。
承認欲求です。

私の場合、母に物忘れの症状が現れて家事が難しくなってきたので「独身主婦」となりました。
とはいえ、母はまったく家事ができなくなったわけではなく、
調子がいい時は簡単な料理をすることもあるし、他の家事をすることもあります。
会話もまだ8割方は成り立っています。でも、確実に以前の母とは違う。
とても変な言い方ですが、あちら側とこちら側を行ったり来たりしている感じとでも言うか。
そんな状態ですから、母の中にはまだ、一家を切り盛りする主婦としてのプライドが
しっかりと残っているのです。
こなせなくなってきた事が増えてきたものの、母の中ではこの家の主婦は自分。
そして私は、家事のほとんどをしながらもこの家の主婦ではない。
実務のほとんどは私がこなしているのに、重要なことの決定権や、大切なものの管理、
権限委譲はまったくなされないままです。
母へのお伺いを立てずに、私が一人で行うことはできない。
恐らく母は、衰えていく自分を認識しているからこそ、
自分が作り上げてきたポジションを譲りたくないのでしょう。
そんな状態の中で、承認欲求を満たされないと感じた私のやる気が
へなへなと腰を抜かすようにへたり込んでしまった。
「ねぇ、もっと認めてよ。ほとんどのことをやっているのは私でしょ?!」
で、やる気なし子さん。

わがままだよなぁ。
自分勝手だよなぁ。
私が。
母が、長い年月をかけて築きあげてきたこの家の中でのポジションを
そうそう簡単に明け渡したなくはないこと。
でも、そのポジションを守るには自分があまりにも老いてしまったことにも
薄々気づいていること。
どちらもわかっているはずなのに。
それなのに、認めてもらえないからとやる気をなくす。

とはいえ、やる気スイッチがなかなか機能しないのは事実。
無理をせずにゆっくりとやる気を取り戻していこうと思います。(戻るのか?)
やる気が戻ってきても、家事のすべてを完璧にこなすことはできないけれど、
せめて好きな料理くらいは、色々なしがらみにとらわれずに楽しめるようにしなきゃ。

というわけで、今日の一品は「あぁ、面倒くさい!」という時にちゃちゃっと作れる手抜き料理。
油揚げを卵とじにした『あぶたま丼』です。
しっかり目に味付けするのがコツです。

『あぶたま丼』

1. 油揚げは熱湯を回しかけて油抜きをして、食べやすい大きさに切ります。
   本当は熱湯でさっと茹でる方が確実に油抜きできるのですが、何しろ手抜きモードなので。
2. 長ねぎは白い部分と緑の部分を斜め切りにし、卵は溶きほぐしておきます。
3. 鍋に醤油、酒、みりん、砂糖、水を入れて火にかけ、沸騰したら火を中火にして油揚げを加えます。
4. 5分程煮たら、長ねぎの白い部分を加えます。
5. 更に2分程煮て、長ねぎの緑の部分を加え、卵を全体に回しかけます。
   ふたをして、卵がふんわりと固まるまで煮ます。
   器にご飯を盛り、その上に5をのせて出来上がり。

まぁ、程度の差こそあれ、やる気枯渇の波は誰にもやってきますよね。(ん?来ない?)
それぞれの波乗りテクニックを駆使してなんとか上手く乗りこなしたいものですね。
♪乗ってけ、乗ってけ、乗ってけサーフィン
 波に、波に、波に乗れ乗れ
ミカスでした。

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