4月26日はカレー記念日

カレー記念日

背中痛い 言われてのみこむ 私もよ

4月26日はカレー記念日

Jane

投稿はこちら

カレー記念日とは?

加齢を実感したら、それはカレー記念日。
抗ったり笑い飛ばしたりしながら、毎日華麗に加齢していきましょう。

あなたのカレー記念日も、教えてください。
五七五七七形式で、下の句は「○月○日はカレー記念日」なので
上の句の五七五だけ送ってね!

日付は掲載日に変えさせていただきます。

みんなのカレー短歌 一覧 >>

ミカスの今日の料理 昨日の料理

ラスボスへの告白 : 高菜棒餃子

とある寒い朝、かかりつけの医院へ歩いて向かう途中に
ご近所のおば様と出くわしました。
「あらぁ、ミカスちゃん!」
このおば様、地域のラスボス的存在。
※ラスボス…最後の壁として立ちはだかる存在のこと。 
 「ラストに登場するボスキャラクター=ラストボス」の略語である。
 (ピクシブ百科事典より)
世話好きで親分肌ではあるけれど、そのクセの強さにちょっと距離を置く人も
ちらほらいるような人なのです。
にこやかな挨拶の跡に続く言葉は想像がつきました。
「お母さん、元気?」

私は、母が認知症であるということを自分の友人には包み隠さず
話しています。
そして、時に相談にのってもらったり、お互いの親のことを愚痴り合ったり。
ところが、ご近所の人に母の状況を話すことにはなぜか抵抗がありました。
私が住む小さな町は、どう逆立ちしても都市とは言えないし、
とはいえ田舎暮らしを楽しめるほど自然に恵まれたのどかな場所でもありません。
中途半端な小田舎。
そんな町でのご近所付き合いは微妙に密接で、
ラスボスを始めとしたご近所のおば様方は、お互いをファーストネームで
呼び合っています。
それぞれの家族構成を把握しているはもちろんのこと、
「どうやらあそこのおばあちゃんが入院しているらしい」程度の情報は
回覧板と共にふんわりと回ってきます。
そんなコミュニティの中で、
しばらく姿を見せていないミカス家のK子さんが実は認知症になっていた
という”ニュース”は、一体どんな風に受け止められるのか。
私はそれがずっと胸に引っかかっていました。

それはつまり、
私が母の病をどこかで恥ずかしいと思っていたから…?

ラスボスと出くわす2ヵ月ほど前、
お隣の奥さんと話をする機会がありました。
とりとめのない世間話の後に、遠慮がちに切り出す奥さん。
「お母さん最近見かけないけど、元気?」
遠慮がちに、というところに奥さんが何かを案じてくれていることが
感じられました。
私はそれまでご近所の人には話さなかった母の現状を話しました。
ほとんど動かないから足腰が弱る。弱るから動かない。
そんな悪循環が続いていること。
そして、認知症が少しずつ進んでいて、時に接することが大変なので
最近はショートステイを利用していること。
お隣さんは
「そうなのね。
時々車が来ているのを見かけたから、そうかな?って思ってた」
と言って、自分の母親が亡くなるまでどれだけ介護が大変だったかを
話してくれました。
また、その数日後には別のご近所さんと出くわし、
やはり立ち話の中で母の状況を話したところ
「暖かくなったらお母さんの顔を見に行ってもいいかな?
たまに家族以外の誰かと話すのも刺激になるんじゃない?」

もしかしたら、この微妙な田舎の微妙に密接な付き合いは、
ちょっと面倒でもある反面、万一何かがあった時に助けてもらえる力にも
なり得るのかもしれない。

そんなタイミングでラスボスとの遭遇。
何人かのご近所さんに話したこともあって、
私は彼女にも同じように母の状況を包み隠さず話しました。
黙って聞いていたラスボスは
「いい?ショートステイでもデイケアでも、使えるものは何でも使いなさい。
ミカスちゃんが倒れちゃったら大変だもの。
そして、私たちにできることがあったらいつでも言うのよ」
親分肌の彼女らしい言葉です。
そんなつもりはなかったけれど、
無意識のうちに「隠しておけばいい」と思っていた母の病。
どこかで恥ずかしいと思っていたのかもしれない自分。
ああ、やっと言えた。そう思いました。

本当の状況をあらいざらい話せば、周りの人たちは意外と手を貸してくれます。
必要以上に恐れることはないのだと思います。
でも、本当のことを話した時に相手がどう反応するのか、怖く感じる気持ちも
私にはよくわかります。
私がそうだったのですから。
介護に限らず、さまざまな問題と対峙している人は、
自分で作った柵のようなものからなかなか外へ出ることができないものです。
思い切って飛び出せばおそらくは楽になれるだろう。でも怖い。
柵の中で身を固くしている人に、柵の外側から「出てこい!」と声をかけたり、
無理矢理引っ張りだすことはできません、私には。
ただ、ラスボスやご近所さんががしてくれたように、
時折柵の中の人を気にかけながら、その人が思い切って柵を超えて来た時には
すっと手を取ってあげたい。
(柵の中で倒れかけている時は、無理やりに引っ張り出すことも必要かもしれません)

先日、妹に「お姉ちゃん、段々認知症慣れしてきたよね」と言われました。
認知症慣れって何だよ?(笑)
でも確かに、ショートステイを使ったり、周りに母の話をしたり、
自分の体と心を楽にする方法が少しずつ分かってきたような気はします。
そのせいか、最近はまた料理をすることがちょっと楽しくなってきました。
ちょっと前までは、自分でも心配になるほどやる気が失せて
できるだけ手のかからないものを、とそればかり考えていましたが。
というわけで、今日の一品は『高菜の棒餃子』です。
たまたまスーパーで棒餃子の皮なるものを見つけたので挑戦してみようと思い立ちました。
いつもの餃子ならキャベツのニラを塩もみにしたものを肉に加えますが、
この棒餃子には高菜をたっぷり混ぜ込みました。
棒餃子の皮が手に入らない場合は、普通の餃子に高菜を混ぜてみてください。
いつもとはちょっと違う食感と味わいが楽しめます。
とはいえ、たいして手がかかっているわけでもないな。

 

 

 

高菜棒餃子

  1. 豚ひき肉に、高菜、塩、ごま油を加えて混ぜ合わせる。
    高菜はたっぷり入れてください。食感や味が面白くなります。
    その分、塩は普通の餃子より少な目に。
  2. 棒餃子の皮の上に2の餃子だねを置く。皮の3辺(縦、縦、横)に水を塗って
    皮を二つ折りにし、3辺をぎゅっと押して閉じる。
  3. フライパンに油をひいて熱し、3の棒餃子を並べる。
  4. 片面に焼き色が付いたらひっくり返してもう一面を焼いたら、
    フライパンにお湯を注ぎ、蓋をして蒸し焼きにします。
  5. お湯がほぼなくなったら蓋を外し、水分を飛ばしてカリッと焼き上げて
    出来上がり。
    高菜がたっぷり入っていれば醤油なしでも美味しいです。
    もちろんお好みで醤油、酢、ラー油などどうぞ。

とはいえ、やっぱり柵からは出た方が楽になれると思います。
内側にいた時には想像もしなかったような意外な所から
差し伸べられる手もあります。
もちろん、柵から出るか否かを決めるのは本人です。
誰からも無理強いされてはいけません。
ただ、出ると決めた瞬間に何かが変わると思いますよ。

ミカスでした。


ミカスの今日の料理 昨日の料理 記事一覧へ


コメント、ありがとー!

  • アバター画像

    ひろっくま

    ミカスさんの文章を読んでいるといつも温かい気持ちになれます。

    私は来週父を認知症専門医のいるクリニックに連れていきます。
    少し気持ちが軽くなりました。
    ミカスさんのお陰で今までと違う気持ちで
    父や周りの人たちと接することができそうに思えます。

    私も心の余裕が料理に表れます。
    最近は手のかかるものが出来ていないなあ。

    少しずつ大好きな料理を復活させていきたいな。
    そして「おいしいーーー!」って言いながら食べたいです!

  • アバター画像

    ミカス Post author

    ひろっくまさん
    うれしいコメントをありがとうございます。

    お父さま、初めての診察でしょうか?
    そこへたどり着くまでには色々な葛藤があったことと思います。
    でも、診察を受けることでお父さまの状態がわかって、それに合ったお薬が処方されるようになります。また、お医者様という味方が1人増えるわけでしすから、ひろっくまさんもお父さまも少し気持ちが楽になるはずです。
    もちろん、これから色々大変なことがあると思います。でも、できるだけ楽な方法を選びましょう。

    ちなみに、お父さまの状態や変化についてご本人の前では言いにくいことがある場合は、前もって手紙に書いて受付で「症状など本人の前では話しにくいことを書きました。先生にお渡しください」と言って預けるといいですよ。大抵の病院では事情を察してうまくやってくれます。

    作ることも食べることも楽しめる日が早く戻ってきますように。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。また、コメントは承認制となっています。掲載まで少々お待ちください。


コレも読んでみて!おすすめ記事

今週の「どうする?Over40」

「どうする?Over40」は、4月27日(土)~5月5日(日)までお休みします。(ただし、「カレー記念日おかわり」は更新してます)

カレー記念日 今週のおかわり!

すればよかった 振り返るのも また一興

いろんな言葉

That’s Dance!文字起こし 第6回(episode16) やっかみかもしれませんが‥番外編も兼ねて

60代、男はゆっくりご乱心

さて、どこに住もうか

ミカスの今日の料理 昨日の料理

おばさんは楽しみを作り出す: チージーエッグ

かわいいちゃん

体重

母を葬る

(10)親子という仕組み

山あり谷あり再婚ライフ

60代若いのか年寄りか?

出前チチカカ湖

第196回こう見えて一途(いちず)です。

なんかすごい。

春の地響き

四十路犬バカ日和

ペットタクシーで病院に行ってみた!

OIRAKUのアニメ

第101回 アストロノオト/終末トレインどこへいく?

黒ヤギ通信

桜の下、草葉の陰

ゾロメ女の逆襲

【月刊★切実本屋】VOL.80 朝ドラと『化学の授業をはじめます。』の化学反応

夫亡き日々を生きる

カリーナからゆみるさんへ 2023年2月4日

絵手紙オーライ!

絵の具セットの思い出

昭和乙女研究所

ファンシーケース

いどばた。

凹むこと最近ありましたか?

じじょうくみこの崖のところで待ってます

はなやぐお盆、わたしは墓へとタックルした。

ただいま閉活中

お守りが無くなったら

50代、男のメガネは

『レジェンド&バタフライ』で絶望の淵に立つ。

おしゃれ会議室 ねえ、どうしてる?

人生は引き算である

日々是LOVE古着

(終)これからも。これからは。

これ、買った!

くっつかないしゃもじをもう一度買った!

ワクワクしたら着てみよう

最近思うことをとりとめもなく書いてみた♡

わたしをライブに連れてって♪

コンサートwithコロナ

これ、入るかしら?

行き当たりばったりで失礼します

KEIKOのでこぼこな日常

巣ごもりしてたらこんな買い物を…

あの頃、アーカイブ

【エピソード37】最終回記念、私たちのクリスマス!

フォルモサで介護

私が負けるわけがない

お悩み相談!出前チチカカ湖

【File No.41】 私って多重人格!?

ラジオブースから愛をこめて

ノベルティグッズ

着まわせ!れこコレ

冬とウェディングと後れ毛と

このマンガがなんかすごい。

第15回(最終回):マンガよ永遠なれ!

夫婦というレッスン

津端英子さんの一筋縄でいかない個性と行動力がすごい著書「キラリと、おしゃれ」

ハレの日・ケの日・キモノの日

暑くじめじめな7月

眉毛に取り組む。

総集編!眉毛ケアグッズ&お手入れ用品のご紹介

さすらいの旅人ゆりの帰国&奮闘日記

グアテマラ。そこで見た不思議な光景と懐かしい味

新春企画 輝く!カレー記念日大賞2017

輝く!カレー記念日大賞2017

≪往復書簡≫SEX and the AGE 

「女性の健康を守り、5歳若くなる抗加齢医療」だって。ボーっとしてたら、すごいことになってるね。

最近、映画見た?

第12回 「海よりもまだ深く」

Over40からの専門学校 略して「オバ専」

【オバ専インタビュー】今まで知らなかった「責任感」も含めて、人生が大きく変わりました。

じじょうくみこのオバサマー

四十九歳の春だから。

華麗なるヅカトーク

第8回 型、色、数! 嫌なことがあったら、また観に来る!

サヴァランのやさぐれ中すday ♪

in her SHOES ~ おばばは何を考えて? #8

器屋さんのふだん器

ふだん器-38  飛びかんな

2016 みんなのこれ欲しい!

サヴァランの「これ、欲しい!」。

2015 みんなのこれ買った!

【じじょうくみこ】低反発リクライニングソファ、買った!

ブログの言葉

「別冊 どうする・・・」はこんなことを大事にします。(過去記事より転載)

今日のこていれ

「今日のこていれ」最終回。1年間のご愛読に感謝を込めて。

崖っぷちほどいい天気

崖っぷちより愛をこめて〜最終回はカピバラとともに。

アラフ ォー疑惑女子

「もったいないお化け」の世代間連鎖

とみちっちの単身ベトナム&中国

ベトナムって、ハノイって、どう?

晴れ、時々やさぐれ日記

ああ、感謝。巳年と午年のあいだ。

中島のおとぼけ七五調

中島。の気ままに更新「おとぼけ七五調」12

ムーチョの人生相談「ほぐしてハッケン!」

【主夫ムーチョの相談】娘がご飯を食べません・・・。

ミラノまんま見~や!

連載最終回!「駐妻のここだけの話」にしようかと思ったが…災難に遭う!

ウェブデザイナーとの対談

大きな旗は振れないけど、小旗はパタパタと振れるだけ振っていこうと思ってます。

「最高の離婚」ファントーク

<対談「最高の離婚」最終回>ホームから電車に乗ってしまってキスして・・・ロマンチックでしたね。

スパコレ

美味しい缶詰を教えて!

2014 新春企画

どうする?Over 40 新春企画「物欲俗欲福笑い」♪( メンバー編 )

フォルモサ(台湾)の女

あずみの台湾レポート「やっぱり紅が好き!フォルモサの女たち」(13)〜不景気顔卒業します

ゾロメ女の図書館小説

帰って来たゾロメ女の逆襲 場外乱闘編 連載図書館ゴロ合わせ小説  『ライ麦&博 完結編』 後編

青蓮の「マサラをちょいと」

青蓮の「マサラをちょいと~人生にもスパイスを効かせて~ VOL.12」

Tomi*さんの最適解

「Tomi*さんの最適解。 ・・・白髪とコムデギャルソンとヤフオクと」  マインド編②

YUKKEの「今日もラテンステップで♪」

YUKKEの今日もラテンステップで ~VOL.13

よもじ猫

双頭之猫

猫No.neko94  by じゅにお

猫大表示&投稿詳細はこちら!

双頭之猫

猫No.neko94  by じゅにお

よもじ猫とは…

全世界初!?四文字熟語と猫のコラボ!

「よんもじ」と猫がペアになって、ランダムに登場します。
ふだん着の猫の一瞬を楽しむもよし、よんもじをおみくじ代わりに心に刻むもよし。
猫が好きな人も、そーでもない人も、よもじ猫の掛け軸からタイム&ライフトリップして、ときどき世界を猫目線で眺めてみませんか。

みなさんの猫画像の投稿をお待ちしています。

投稿はこちらからどうぞ

カイゴ・デトックス 特設ページができました

Member's Twitter


  • カリーナのBILOGはこちら!「ともに生きる。

  • ZOOMでプライベートレッスン、リモート英会話AQUA
  • BLOG版 ウチの失語くん
  • 植松 眞人さんの本がでました♪「いまからでも楽しい数学―先生と数学嫌いの生徒、35年後の補習授業」
  • 「出前チチカカ湖」連載中 まゆぽさんの会社「シリトリア」

Page up